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☆科研費の繰り越し容認へ 補助金流用受け財務省
 .[he-forum 4942]共同通信、読売新聞、毎日新聞03/01/10
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科研費の繰り越し容認へ 補助金流用受け財務省


共同通信ニュース速報

 文部科学省や厚生労働省が、大学研究者らに単年度ごとに配分し
ている科学研究費補助金(科研費)などについて、政府は二○○三
年度から、翌年度への一部繰り越しを認める方針を固めた。
 細田博之科学技術担当相が十日の閣議後の記者会見で「財務省主
計局と話が付いた」と語った。
 科研費をめぐっては、皇太子妃雅子さまの主治医を務める東京大
教授が一部を個人口座で管理、流用していたことが明らかになり、
運用改善を求める声が上がっていた。
 科研費は年度末に支出が締められるが、新年度の研究費が振り込
まれるまで三―六カ月の「空白期間」がある。このため「年度末に
駆け込み購入したり、プールする研究者が絶えなかった」と政府関
係者は指摘する。
 文科省などは以前から制度改善を要望。財務省は来年度の予算で
、科研費について繰り越しを認めることにした。
 遠山敦子文部科学相は「無理に使い切る必要がないので無理な操
作もなくなる」と歓迎。坂口力厚生労働相も「良いことだ」と語っ
た。
(了)
[2003-01-10-12:03]

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研究費の年度繰り越し使用OK、不要物購入など防ぐ


読売新聞ニュース速報

 大学や国立研究所の研究を支える文部科学省の科学研究費補助金(科研費)と
 厚生労働省の厚生労働科学研究費補助金(厚生科研費)について、政府は10
 日、年度をまたいだ資金の使用を認めることを決めた。従来は毎年3月までに
 使い切らなければならず、不必要な実験器具を買ったり、不適切な会計操作で
 プールするなどの不正を生みやすい弊害が指摘されていた。
 公募と審査によって研究資金を配分する国の「競争的研究資金制度」は26制
 度あり、2003年度予算では合計3490億円に上る。このうち科研費は1
 770億円、厚生科研費は380億円で、両者で6割を占める。
 競争資金の問題点を検討している国の総合科学技術会議は、年度末までに使い
 切る現行方式の弊害を指摘。これを受けて細田科学技術担当相が財務省に対し、
 両科研費を繰り越し可能な予算に変更することを強く要望していた。すでに繰
 り越し可能だった制度を加えると、競争資金の8割が年度をまたいで使えるよ
 うになる。
 今後は、資金が年度末に余ってしまった場合に研究者が取る手続きの方法など
 を詰める。

[2003-01-10-13:02]

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<科学研究費>年度繰り越し可能に 政府が新方針


毎日新聞ニュース速報

 大学などの研究機関に交付される文部科学、厚生労働省の科学研究費補助金が、
 03年度から複数の年度にわたって使用できることになった。細田博之・科学
 技術政策担当相が10日、閣議後会見で明らかにした。これまでの研究費の単
 年度使い切り制度は、「年度などの区切りに関係なく進められる研究のスケジ
 ュールにそぐわない」と批判が多く、文科、厚労の両省が財務省に改善を求め
 ていた。

 新制度では、研究機関が研究費の繰り越しが必要になった理由を担当省に説明。
 財務省が認めれば、年度をまたいだ研究費の使用が可能になる。

 科学研究費補助金は、国が交付する研究費の代表格で、大学などの研究活動の
 基盤となっている。今回、繰り越しが認められるようになったことで、「年度
 内に全額を消化するため、緊急性のない機材を購入する」といった無駄や弊害
 も改善されるという。 
【金田健】

[2003-01-10-19:52]