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『岩手日報』2003年1月9日付
国の出方待つ 教育学部統合で知事
増田知事は８日、県庁で開かれた銀河系いわてモニター懇談会で、岩手、弘
前、秋田の３国立大学の教員養成系学部を統合する問題について「再編を目指
す文部科学省が地域でのあつれきは良くないとみており、（同省の）出方を待
つ必要もある」との見解を示した。
モニターが岩手大教育学部存続を求めたのに対し、同知事は「弘前大との単
なる綱引きでなく、教育力を高めることに県民の理解を得るべきだ」と述べた
上で、地域事情も懸念し始めた文科省の対応を見守る必要性を指摘。平山健一
岩手大学長と連絡を取っていることも明らかにした。
国立大構造改革方針（遠山プラン）を機に、３大学は再編・統合問題懇談会
を昨年２月設置。教員養成系学部を１カ所に統合する「担当校」をめぐり岩手、
弘前両大が存続設置を主張している。
同知事は３大学再編構想について「優秀な人材の養成とともに地域に貢献し、
東北大を凌駕（りょうが）するくらいであってほしい」と北東北３県が連携し
て高等教育機関づくりを支える必要性を強調した。
平山学長は教員養成系学部の統合問題に「将来的に統合を目指すにしても、
現時点で３大学が合意点に達するのは至難と感じている。新たな形態の検討も
考えなければならない」との見解を示している。
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