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☆「創造的な仕事はイマイチ君」企業の東大生評価調査
  [he-forum 4923]朝日新聞03/01/04
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朝日新聞ニュース速報

「創造的な仕事はイマイチ君」企業の東大生評価調査

 東京大学の卒業生は社会に役立っているのか――。そんな検証を東大が自ら始
 めた。学部卒業生を多く受け入れている企業に卒業生の評価をアンケートした。
 回答のあった22社の評価は「よくがんばるが、創造的な仕事はいま一つ」と
 出た。
 00、01の両年度、学部卒業生を多く受け入れた民間企業上位42社を対象
 にした。人事担当者あてにアンケートを送付。22社から昨年末までに回答を
 得た。内訳は、電機メーカー5、銀行4、監査法人、証券、新聞が各2などだ
 った。
 アンケートでは、「卒業生なら備えているはず」と東大が期待する6項目の特
 徴を示し、他大学と比べて、「あてはまる」から「(むしろ反対の特徴が)あ
 てはまる」まで5段階で評価を求めた。対象にしたのは入社5年から10年の
 卒業生。
 最も評価が高かったのは、「自分で努力する」という質問。「あてはまる」
 「ややあてはまる」の合計が69%。反対に、「創造的な仕事に成功する」と
 いう質問に、「あてはまる」と答えた企業はなかった。
 自由記述で、大学教育の改善点も聞いた。
 東大が目標に掲げる指導的人材では、「リーダーとしての能力を発揮している
 例は必ずしも多くない。協調した作業が得手でない方も何人かいる」(監査法
 人)。
 「見通しが立つ、解けそうなテーマには挑戦するが、そうでない、リスクの大
 きいものは敬遠しがち」(都市銀行)、「ともすれば評論家的で主体者意識が
 低いケースが見受けられる」(同)などという意見もあった。
 データは教養学部の授業内容を改善するための参考にする。調査をまとめた山
 本泰教授(社会学)は「企業に入っても優等生のようだ。幅広い教養を身につ
 けさせるという方針に間違いはなかったが、指導力や問題解決能力の育成では、
 工夫しなければならない点が多い」と話す。
 今後は、企業の人事担当者から直接話を聞いたり、官公庁にも調査を広げたり
 するという。
[2003-01-04-23:17]