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☆陸の国立7大学が連合 単位互換や共同研究
 .[he-forum 4899] 北國新聞12/25
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『北國新聞』2002年12月25日付

北陸の国立7大学が連合 単位互換や共同研究


 金大や富大、福井大など北陸三県の全七国立大による大学連合が二十四日発
足した。再来年度の大学法人化を見据え各校の特色を束ねて研究、教育、経営
の総合力強化を図る。単位互換や共同研究などの具体策は今後詰めるが、文部
科学省が県域を越えた再編に言及した教育学部問題とは一線を画すことで合意。
将来の設置が見込まれる専門職大学院は三県で分担して配置する構想も浮上し
た。

 「北陸地区国立大学連合」には、石川県の金大と北陸先端科技大学院大、富
山県の富大と富山医薬大、高岡短大、福井県の福井大、福井医科大が参加した。
昨年九月から十一回開いた学長懇談会で検討し、十月に合意に達した。富山と
福井ではそれぞれ統合計画が進んでおり、統合後も見据えた連携の枠組みとな
る。

 二十四日に金大で各大学長らが調印した協定書は▽科目履修や進学の選択肢
の拡大▽共同研究による新たな学問形成と技術開発▽地域貢献を通じた環日本
海の拠点化▽広域連携への基盤整備―を挙げ、学長会議を設置することを決め
た。具体的な連携の在り方は今年度中に副学長で編成する運営協議会で検討し、
単位互換や遠隔授業、共同研究、治験推進、施設の共同利用、TLO(技術移
転機関)のネット化などを目指していく。

 調印後に会見した林勇二郎金大学長は、大学再編の全国的な動きとの関連に
ついて「大学連合は再編統合を円滑に進めるためのものではない」と強調。各
県で存続の声が強い教育学部再編問題とは切り離して大学連携を進める考えを
示した。

 ただ、これから設置される見込みのビジネススクールや薬剤師養成などの専
門職大学院については、全国に適正配置されるとの見通しから「北陸で連合を
作った以上は(三県の)どこかを特化させるという考えが強くなるだろう」
(林学長)として、七大学が協力して運営していく方針を示した。

 金大が再来年度の開学を目指す法科大学院に教官派遣の要請を受けている富
大の瀧澤弘学長は「ビジネススクールを設置するとすれば富大」と主張してお
り、今後、専門職大学院では北陸三県の役割分担が進む見通しとなった。