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『朝日新聞』埼玉版 2002年12月25日付
埼大・群馬大 統合の扉なお開かず
学長懇談 反発強く論議越年
埼玉大と群馬大は24日、高崎市内で学長懇談会を開いた。教育学部を埼玉
大側に集約することに群馬大の教職員や卒業生らに強い反発があることに配慮
し、両学長は、学部の統合、再編、新設などにはさらに踏み込んだ検討が必要
であるとの認識で一致した。統合の具体的な道筋を固められぬままに越年した
形だ。ただ、当初から目指している04年秋の統合については「あきらめては
いない」と改めて強調した。
群馬県内で、統合のあり方や進め方に反発が出たことから、群馬大からの申
し入れで、両大は学長懇談会をしばらく見合わせており、24日はほぼ2カ月
半ぶりの開催となった。
1時間余りの学長懇談会の後、埼玉大の兵藤ショウ、群馬大の赤岩英夫両学
長が会見した。
席上、兵藤学長は「大学内外の理解を得るためには、さらに具体的な詰めを
する必要がある。教育学部や理工系学部の在り方、新学部の内容など将来ビジョ
ンをもう少し明確に描く必要があると話し合った」とした。
赤岩学長は、群大側に反発が多いことについて「群馬に教育学部を残す会の
会長と会い、理解を求めた。相手は『理解した』とは言わなかったが、努力し
たつもりだ」と説明、教育学部を埼大側に集約する点について困難な状況が続
いていることをうかがわせた。
一方、今後の論議の進め方については、必要に応じて両大の関係学部長が懇
談会に出席することを決めた。
統合の内容、手順を具体的に詰める統合協議会設置の時期については「学長
懇談会で一定の成案を得た段階」とあいまいな表現にとどまった。
次回の学長懇談会は、来年1月に開かれる。
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