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『日本経済新聞』2002年12月20日付
埼玉大と群馬大、学長懇再開――教育学部統合には触れず
2004年10月までの統合を目指す国立の群馬大と埼玉大は19日、10月から中断
していた両学長の懇談会を再開することを明らかにした。ただし焦点となって
いる教育学部の統合問題は当面話題にしない方針で、年内は統合計画の実質的
な進展が少ないとみられる。文部科学省は統合時期の遅れを懸念している。
両学長の第15回目の懇談会は24日に群馬県高崎市のホテルメトロポリタン高
崎で開く。学長懇談会は10月8日以来、約2カ月ぶり。埼玉大キャンパスに両
大学の教育学部を集約する方針に対し群馬県内で反対運動が盛り上がり、当初
11月7日に予定していた学長懇談会が2日前になって急きょ中止になっていた
経緯がある。統合について慎重な話し合いを求めていた群馬県が学長懇談会を
継続することに理解を示したため、再開することになった。
ただ両大学とも、24日の懇談会では教育学部のキャンパス設置の問題につい
ては触れないことを確認している。このため、学長懇談会が再開しても、年内
には統合計画の進展が見込めない状況は変わらない。今後、統合計画の詳細を
詰める役割の「統合協議会」を発足するには、両学長が教育学部問題で何らか
の結論を出すのが不可欠となる。
文部科学省の担当者は「(統合の目標期限を考えると)ゆっくりとしていら
れる状況ではない。(統合は)不透明になってきた」と述べて、事態に懸念を 強めている。 |