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独行法反対首都圏ネットワーク

☆6単科大の統合断念 「法人化で余力ない」−道内国立大
 . [he-forum 4881] 北海道新聞12/2
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『北海道新聞』2002年12月21日

6単科大の統合断念 「法人化で余力ない」−道内国立大


 道内の国立六単科大が議論してきた再編・統合構想について、北大も含む道
内七国立大学長は二十日、札幌市内のホテルで臨時懇談会を開き、再編・統合
を断念し、議論を打ち切ることで一致した。各大学とも、二○○四年度の国立
大の独立行政法人化に向けた体制構築に労力がかかり、議論できないことを理
由としている。代わりに、七大学で単位互換など連携体制の構築に向けて協議
を始めることを決めた。

 幹事校の道教大の村山紀昭学長によると、懇談会には旭医大、北見工大、室
工大、帯畜大、樽商大、道教大の六単科大と北大の各学長が出席。七大学の副
学長懇談会がまとめた≪1≫「一法人一大学」とする≪2≫各大学のキャンパ
スは残し、学部に近い形とする≪3≫全体を統括する管理・運営の中央組織を
設置する―などの再編・統合試案を協議したが、「統合は当面困難」と判断し
た。

 断念の理由について、懇談会後に記者会見した村山学長は「各大学とも法人
化の準備で手いっぱいだ」と説明。さらに、「地理的な(各大学の)遠さを乗
り越えてなお、再編・統合するメリットが見いだせなかった」と述べた。

 一方、統合・再編に代わる競争力強化の措置として、七大学での広範な単位
互換や指導教官の派遣などについての検討を極力早く始める考えだ。今後の再
編統合の可能性について、会見に同席した秋山義昭・小樽商大学長は「将来、
法人化が一段落した後で、統合、連合など多様な形態を検討することはありう
る」と含みを持たせた。

 国立大の再編・統合問題は昨年六月、文部科学省が「大学の構造改革の方針
(遠山プラン)」を示して加速。同省大学改革官室によると、これまでに二組
四大学が合意し、統合に合意した大学は十組二十大学、統合を協議中の大学は
四組十一大学に上っている。