独行法反対首都圏ネットワーク |
2002年11月27日 水曜日 山形新聞ニュース 学部長が進退に言及−山大教育学部問題 存続問題で揺れる山形大教育学部の石島庸男学部長は26日の教授会終了後、記者会見に 臨み「学部が責任を取らなくてはならない時には、私が責任を取る。(進退問題は)考え ないでもない」と述べ、教育学部の再編問題で混乱を招いたとの理由で、学部内の半数を 超す教授会構成メンバーから学部長批判や辞任要求があった場合、これに応じる考えを示 した。石島学部長が進退に言及したのは初めて。 南東北3県で行われている再編協議に伴い、教育学部が5月の教授会で再編の受け皿にな る「担当校」を断念した問題で「学内外が混乱し、自らの判断で学部長を辞任する考えは ないか」との質問に対し、石島学部長は「それは考えないではない。学部が責任を取らな くてはならない時は、きちんと私が責任を取る」と述べた。 その上で「7月からずっと学部長批判が出続けている。(定例教授会が開かれる)1カ月 ごとに(どうなるか)分からない。それが教授会の多数になれば、そういうことになるの ではないか」として、学部長を退く場合は、引責辞任ではなく、反発を強める教授会構成 メンバーによる不信任決議などがあった場合と限定した。 学部長はまた、教育学部にとどまらず、地域との話し合いに苦慮する大学本部にも責任 の一端があるとの見解を示した。 石島学部長によると、この日の教授会では石島学部長らが4月30日、文部科学省で再編 問題に関するヒアリングに臨んだ際、教育大学室が「(南東北の3大学で)教員を養成す る大学は1校に絞るべきだ」との意向を示したとされる点について、聞き違いではないか との疑問の声があったという。 教育大学室の本間実室長は8月、山形新聞社の取材に対し「水掛け論になるが、『3県に 2つの担当校はあり得ない』というようなことは言っていない」と否定している。 山大側に県試案への早期回答を促す−知事表明 南東北の国立3大学間で進む教員養成課程の再編協議で、山形大教育学部が「担当校」 を断念したことを受け、学部存続を目指して県が提出した独自の試案について、高橋和雄 知事は26日の記者会見で「(提出してから)既に3カ月が経過しようとしている。何らか の方法で、私の方から催促してみようと思う」と述べ、近く大学側に早期の回答を促す考 えを示した。 県が8月下旬に提出した試案に対し、山形大から依然として回答が寄せられていないこ とについて、考えを問われた高橋知事は「そろそろ何らかの結論が出てもいいと思うが、 大学の意思がなかなか見えてこない。いつまでも見えないのでは、不安を醸し出す」と、 強い懸念を表明した。 さらに「せついているわけでもなく、大学はその時期(回答する時期)と思っているの ではないか。一つの過程として、何らかの意見開陳があってもいい」と強調、大学の早期 対応を求めた。 高橋知事は「(仙道富士郎)学長は機会あるごとに『尊重して対応したい』と言ってい る。(県の考えを)尊重するということは、教員養成課程を残すということではないか」 とも述べ、前向きな検討に期待感を示した。 検討状況が「相当気がかり」という高橋知事が、出席した報道陣に「もう間もなく3カ 月になるが、(学内協議は)進展していないのでしょうか?」と逆に尋ねる場面もあった 。 |