独行法反対首都圏ネットワーク |
『毎日新聞』栃木版 2002年11月25日付 宇大学長明言「教育学部は単独で」 統合・再編の考え否定−−市民対話会で 宇都宮市峰町の宇都宮大学峰キャンパスで24日、同大の学園祭に合わせ、 「大学改革について市民と語る 個性が輝く大学を目指して」と題して、田原 博人学長ら大学側と市民の意見交換会が行われた。主婦や大学職員ら約20人 が集まり、県内唯一の国立大学の将来について話し合った。文部科学省が国立 大学の教員養成学部などの統合・再編を促しているが、田原学長は同大教育学 部について、「どことも併合せず、単独でやっていく」と強調した。9月定例 県議会では同大教育学部の存続を求める請願が採択されている。 国立大学は、学部の統合・再編を進め、04年度から独立行政法人へ移行し、 民間手法を取り入れながら教育・研究を活性化させる。 意見交換会では、田原学長は、独立行政法人化に向け、「良い教育をやって いると地域、学生から見てもらうことが大切」と話し、法人化により、大学独 自の研究が行えるなどの利点を挙げた。さらに他の国立大学との統合・再編に ついては、「単独で(他大学と)競合していく自信はある」として、現時点で は統合・再編の考えがないことを示した。 会場内の主婦からは「(独立行政法人化で)教員や学生の削減、授業料の値 上げはあるのか」と不安の声も寄せられた。これに対し、田原学長は「安易に 学費を上げることは避けたい」と答えた。 大学の独自性を打ち出すため同大は昨年1月、福島、茨城の両大学とともに、 互いの取得単位を卒業単位に認定する「単位互換協定」に締結し、3大学の学 生間の交流を計画している。【小出洋平】(毎日新聞) |