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『京都新聞』2002年11月21日付 「府県超えての統合は困る」 滋賀県知事 4大学再編統合 滋賀大と滋賀医大、京都教育大、京都工繊大が再編統合を検討している問題 で、国松善次滋賀県知事は21日「安易に府県を超えて統合するのは結構な話 と言えない。困る」と、記者会見で述べた。文部科学省と滋賀大、滋賀医大に 対し、今月中に、京都の二大学との統合反対を申し入れる。 文科省の懇談会は昨年11月、教員養成系大学・学部について「県域を超え た再編統合」を打ち出している。滋賀大と滋賀医大のそれぞれ運営諮問会議委 員も務める国松知事が真っ向から反論する形になった。 国松知事は反対理由として「地方の国立大は地域特性を考えるべきで、滋賀 の大学はかなり特異だ。近江商人の伝統で優れた経済人を養成し、環境教育を はじめ素晴らしい教育界の人材を輩出してきた。誘致の経緯もある」と述べた。 その上で「琵琶湖の自然、近江の歴史や文化がある。京都と滋賀の特性を考 えれば、ブレンドしてしまうと互いの良さが消え、訳が分からなくなる」とし て、滋賀大と滋賀医大の統合を基本に考えることを求めた。 四大学は統合を視野に今年2月、学長レベルで意見交換を始めた。その後、 教員養成学部のあり方をめぐり、協議を進めている。 滋賀大の宮本憲一学長は「県の要望としては承った。ただ四大学での問題な ので、今は一大学としてコメントする訳にはいかない」との談話を出した。 京都教育大の小寺正一副学長は「府県を超えた統合が教育の量、質を高める という前提で協議を進めている。知事としての考えとは思うが、私どもは滋賀 大の考えを聞きたい」と話した。 |