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『南日本新聞』2002年11月20日付 鹿国大3教授、解雇無効求め提訴/鹿地裁 −「仮処分後改善なし」 鹿児島国際大学(鹿児島市、菱山泉学長)が経済学部の教授3人を懲戒解雇 した問題で、3教授は19日、「処分は大学自治や学問の自由に反した不当な もので、憲法に違反する」として、大学を経営する津曲学園(同市、津曲貞春 理事長)に解雇無効と教授としての地位確認などを求める訴訟を鹿児島地裁に 起こした。 訴えを起こしたのは、同大経済学部の田尻利(とおる)(66)、八尾信光 (54)、馬頭忠治(50)の3教授。いずれも今年4月、地位保全の仮処分 を鹿児島地裁に申し立て、同9月に認められた。今回、「学園側が仮処分決定 後も研究室以外の施設利用を認めないなど、処分を撤回する姿勢をみせなかっ た」として、本訴に踏み切ったという。 訴状などによると、馬頭、田尻両教授は1999年度の教員選考委員として、 応募してきた国立大教授の採用を教授会に推薦。学部長だった八尾教授が議長 を務める教授会も承認した。また八尾教授は大学院と新学部設置の開設準備委 員として、新設に否定的意見を述べた。 学園側は今年3月、「3教授は不当な議事運営で不適格な人物を推薦。また 八尾教授は開設準備委員会の議事を妨げるなどした」として、3教授を懲戒解 雇。さらに仮処分決定後の10月、「記者会見などで懲戒解雇処分をおとしめ、 学園の名誉を傷つけた」として通常解雇を通知したという。 3教授側は「経営者の意向に反したことが処分理由と言わざるを得ない。こ れが許されれば真の大学自治は崩壊し、学問の自由も死滅する」などとして、 懲戒解雇、通常解雇ともに無効と主張、職場復帰を求めている。 |