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『東京新聞』埼玉版 2002年11月10日付 埼大・群大統合協議中断 群馬県内に反発強く 埼玉大(兵藤〓学長)と群馬大(赤岩英夫学長)の統合をめぐる協議が中断 している。当初は七日に両大の学長懇談会を開催し、学部配置などについて大 筋で合意するはずだった。しかし、教育学部を埼玉大に集約することに群馬県 内で反発が強く、群馬大が「地元の理解を得るため、しばらく時間が欲しい」 と申し入れて、学長懇は急きょ中止に。再開のめどは立っていないといい、目 標だった二〇〇四年度中の統合に影響が出る可能性も出てきた。 両大学は教育学部以外の配置などは、ほぼ合意できる状況だった。 学長懇では、教育学部を埼玉大に集約し、群馬大には文理融合型の新学部を 新設する方針で合意し、詰めの作業を行う統合協議会を月内にも設置する予定 だった。埼玉大も「(七日は)教育学部のキャンパスを発表する場として考え ていた」という。 群馬県内では、教育学部移転に反対する署名が十万人を超え、小寺弘之知事 も「もう少し慎重に事を進めてもらえないか」と群馬大に要請。同大は「県民 感情に逆らってもいけないので、世論の動向を見極めたい。時間的なことはや むを得ない」としている。 群馬県の教育界で、群馬大教育学部の存在は非常に大きい。同県教委は「か なりの教員が群大卒だし、地元高校生の進学先としてもニーズがある。県民の 声を聞き判断してほしい」と強調した。 一方、埼玉県側は、六日の定例会見で「学長さんが十分に話し合い、いい結 論を出してほしい」(土屋義彦知事)「学長懇が日程的に遅れたが、統合に向 けた枠組みが壊れることはない」(青木信之副知事)と両大学の協議を見守る 姿勢を示している。 |