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『毎日新聞』静岡版 2002年10月31日付 「清水市に海洋大を」 異業種交流会、誘致を本格化 国立の東京水産大と東京商船大が来年10月に統合してできる「東京海洋大」 について、静岡、清水市の経済、行政関係者が、清水市三保地区へ誘致するた めの熱い“ラブコール”を送っている。両市合併後、政令指定都市移行を目指 している05年4月までに誘致を決め、既存の東海大学海洋学部とともに、同 地区一帯を海洋学術エリアにし、新市の目玉にしたい考えだ。【秋本裕子】 東京水産大(東京都港区)は水産学部、東京商船大(江東区)は商船学部の 単科大学。04年4月から独立法人化し、水産大は海洋科学部、商船大は海洋 工学部として、当面は両大学キャンパスで分担して授業を行う予定というが、 将来的には、移転する案も浮上している。 誘致運動をしているのは、同市の清水平成政経塾(百々勇司代表)。同塾は 94年、静岡、清水などの経済、行政関係者らで発足した異業種交流会。メン バーには、与党の県選出国会議員や県議、清水市議らも入っている。地域活性 化を目的に勉強会を月1回開き、これまでに延べ5000人が参加した。最大 の活動目的が海洋大の誘致だ。 誘致を目指したきっかけは、百々代表がJR品川駅近くの水産大周辺を歩い た時のこと。「周辺にはマンションやオフィスビルが建ち並んで海の大学の環 境としてはよくない。国際海洋都市の清水港近くがいいと思った」と話す。そ のうえ、都心で地価が高く、百々代表によると周辺の公示価格は1坪(3・3 平方メートル)当たり150万〜200万円。一方、清水は10万〜15万円 といい、「国の財政状況を考えると移転すべきだ」と誘致のメリットを強調す る。 これまでに県や市へ協力を要請したほか、商船大の鈴木揚之助学長にも面談 して誘致をアピールしている。24日には、メンバーが東京商船大を視察。昨 年には水産大へも視察に出向いており、今後、県や市、商工会議所などとの協 議を本格化させるという。 一方、東京商船大では、移転するとすれば、清水市を候補の一つと認めている。 両大統合が予定される来年10月まで1年を切り、「今が正念場」と百々代 表。「大学誘致は地域活性化につながる。新市誕生後の政令指定都市の目玉に したい」と意気込む。 |