平成14年11月
 
中期目標・中期計画の項目・記載事項について(検討素案・未定稿)
 
 
(注)
1.本資料は、本年6月25日の「国立大学の法人化と教員・事務職員等の非公務員化を平成16年度を目途に開始する」との閣議決定を踏まえ、各国立大学ごとの中期目標 ・中期計画を作成する場合の記載項目や記載事項について、検討素案として現時点において整理したものである。したがって、本資料は、今後の政府部内における調整や法 案等の検討、国会における関係法案の審議など、種々の状況に応じて適宜修正する必要がある未定稿の資料である。
2.資料中、「◎」は必要的記載事項(案)を、「○」は各大学の状況等に応じて記載する記載事項例(案)をそれぞれ示している。

中期目標の項目・記載事項(案)

中期計画の項目・記載事項(案)

(序文)

 

(前文)
      大学の基本的な目標

(注)全学としての大学のミッションを明確にする。



 

T 中期目標の期間

 

(注)以下、中期目標は、原則として全学的観点から記載。各  基本組織については、特記すべき事項がある場合のみ記載。

U 大学の教育研究等の質の向上に関する目標
1 教育に関する目標
(1)教育目標の策定
@ 全学的な教育目標
 ◎ 全学的な教育の理念・目的及び教育の成果に関する目標

 A 学士課程
 ◎ 全学共通教育の理念・目的及び教育の成果に関する目標
 ◎ 学士課程(学部)教育の理念・目的及び教育の成果に関  する目標



 B 大学院課程
 ◎ 大学院課程における教育の理念・目的及び教育の成果に  関する目標

(2)教育内容等に関する目標
 @アドミッション・ポリシーに関する目標
 (@)学士課程
 ◎ 入学者選抜に係る基本方針
 ◎ 高等学校での教育のプロセス等に着目した入学者選抜方  法の改善に係る方針
 ◎ 社会人、留学生等の受け入れ基本方針




 (A)大学院課程
 ◎ 入学者選抜に係る基本方針
 ◎ 入学者選抜の改善に係る方針      
 ◎ 社会人、留学生等の受け入れに係る基本方針




A教育課程、教育方法、成績評価等に関する目標
 (@)学士課程
 ◎ 教育理念や教育目標に連動したカリキュラム・デザイン  の基本方針
 ◎ 授業形態・学習指導法等に関する基本方針
 ◎ 成績評価に関する基本方針








 (A)大学院課程

    (同上)









(3)教育の実施体制等に関する目標
 ◎ 教員組織の編成方針
 ◎ 教育支援者の配置方針
 ◎ 講義等に必要な施設・設備の整備・活用に関する方針
 ◎ 情報ネットワーク等の整備・活用に関する方針
  教育の質の向上及び改善のためのシステムに関する方針







(4)教育における社会との連携等に関する目標
 ◎ 産業界との連携・協力を推進するための基本方針
 ◎ 地域社会との連携・協力を推進するための基本方針  
 ◎ 国際的な交流・連携・協力活動を推進するための基本方  針
 ◎ 教育面における社会サービス(公開講座等)を推進する  ための基本方針

(5)学生への支援に関する目標
 ◎ 学生への学習支援に関する基本方針
 ◎ 学生への生活支援に関する基本方針



2 研究に関する目標
(1)研究水準及び研究の成果等に関する目標
 ◎ 取組むべき研究課題に関する目標
 ◎ 達成すべき研究水準に関する目標
 ◎ 研究の社会(社会・経済・文化)的効果・成果、成果の  社会への還元等に関する目標



(2)研究実施体制等の整備に関する目標
 ◎ 研究者の配置方針
 ◎ 研究支援者の配置方針
 ◎ 研究環境整備の基本方針
 ◎ プロジェクト研究に係る基本方針
 ◎ 外部資金の活用に係る基本方針
 ◎ 研究活動に関する評価体制に関する基本方針
 ◎ 研究の質の向上及び改善のためのシステムに関する基本  方針

(3)研究における社会との連携等に関する目標
 ◎ 産業界との連携・協力を促進するための基本方針
 ◎ 地域社会との連携・協力を促進するための基本方針
 ◎ 国際的な連携・協力を促進するための基本方針
 ◎ 研究面における社会サービス活動を推進するための基本  方針






(4)知的財産に関する目標
 〇 大学としての知的財産に係る基本指針

         
3 その他の目標

 

(注)以下、中期計画は、事項に応じ具体的な内容やスケジュールを記載。ただし、各学部等に関する記述  の集大成ではなく、原則として全学的な観点に立った簡潔かつ分かりやすい内容とするよう留意。

T 大学の教育研究等の質の向上に関する目標を達成するためにとるべき措置
1 教育に関する中期計画
 
(1)教育の具体的目標



 @ 学士課程における教育の具体的目標
 ◎ 専攻分野以外の分野に関する体系的な知識、外国語能力、情報リテラシーの修得などについて学生が  身に付けるべき学力等に関する具体的目標
 <以下各学部ごとに記載>
 ◎ 各学部における教育目標、養成すべき人材、学生が身に付けるべき能力等に関する具体的目標
 ◎ 想定される望ましい卒業後の進路、国家試験の受験・合格率等に関する具体的目標

 A大学院課程における教育の具体的目標<各研究科ごとに記載>
 ◎ 各研究科における教育目標、養成すべき人材、学生が身に付けるべき能力等に関する具体的目標
 ◎ 想定される望ましい修了後の進路、国家試験の受験・合格率等に関する具体的目標

(2)教育内容に関する目標を達成するための措置
 @アドミッション・ポリシーに関する目標を達成するための措置
 (@)学士課程
 <全学的事項及び各学部の特記事項を記載>
 ◎ 各学部の中期目標期間中の入学定員
 ◎ 各学部の教育理念又は具体的な目標に応じた入学者選抜方法の明示
 〇 高校サイドとの十分な意思疎通の確保方策
 〇 入学者選抜改善のための具体的なプロセスと方向性
 〇 アドミッション・ポリシーの周知手段
 〇 入学者選抜の改善に関する追跡調査
 〇 社会人、留学生の受入に関する具体的方策

 (A)大学院課程 <各研究科ごとに記載>
 ◎ 各研究科の中期目標期間中の入学定員
 ◎ 各研究科の教育理念又は具体的な目標に応じた入学者選抜の在り方の明示    
 〇 入学後の大学院教育との連関を踏まえた良質な大学入学者選抜試験問題の作成
 〇 アドミッション・ポリシーの周知手段
 〇 大学院博士後期課程における定員充足のための具体的方策
 〇 社会人、留学生の受入に関する具体的方策

A教育課程、教育方法、成績評価等に関する目標を達成するための措置
 (@)学士課程
<全学的事項及び各学部の特記事項を記載>
 ◎ カリキュラムのアウトライン
 〇 シラバス等の改善(内容の工夫、電子シラバス化)
 〇 少人数教育や対話型教育の推進など教育効果を高めるための具体的な取り組み
 〇 単位制を実質化するための組織的な取組み
 ○ グループ担任制、オフィスアワー、TAの配置等学生に対する学修支援のための具体的方策 
 〇 社会人及び留学生への教育上の配慮
 〇 シラバス、カリキュラム・ガイダンスの実施等を通じた学生に対する教育内容の十分な周知方策
 〇 様々なメディアを活用した教育効果の高い授業の展開方策
 ◎ 成績評価基準のアウトライン
 〇 成績評価基準のもと当該授業科目について具体的な評価基準の明示
 〇 優秀な学生に対する顕彰

 (A)大学院課程<各研究科ごとに記載>
 ◎ 各研究科のカリキュラムのアウトライン
 〇 シラバス等の改善(内容の工夫、電子シラバス化)
 〇 社会人及び留学生への教育上の配慮
 〇 様々なメディアを活用した教育効果の高い授業の展開方策
 〇 コースワークの体系化と教育方法に関する技術の深化に係る方策
 〇 大学院生等の学外での研究活動に対する支援・指導
 ◎ 各研究科の成績評価基準のアウトライン
 〇 成績評価基準のもと当該授業科目について具体的な評価基準の明示
 〇 学位授与の円滑化のための具体的な取り組み
 〇 優秀な学生に対する顕彰

3)教育の実施体制等に関する目標を達成するための措置<全学的事項及び各学部等の特記事項を記載>
 ◎ 教員組織の具体的編成方策(年齢構成、ジェンダーバランス、外国人の割合、流動性・多様性確保の  ための措置等)
 ◎ 教育内容の検討を行うための組織体制
 ◎ 教育支援者の具体的配置方策(TA、技術職員等)
 ○ 講義等に必要な施設・設備の整備・活用方策
 ○ 情報ネットワーク等の整備・活用方策
 ◎ 教育に関する自己点検・評価の実施と当該評価結果のフィードバックのシステム
 〇 学生による授業評価や企業等による大学教育に対する評価の実施方策
 〇 教育の成果に関する評価についての研究開発の実施
 〇 教員の教育能力の評価システムの確立と顕彰・処遇システムの整備
 〇 教材、学習指導法等に関する研究開発及びファカルティ・ディベロップメントの実施体制の整備

(4)教育における社会との連携等に関する目標を達成するための措置<原則として全学的事項を記載>
 〇 大学教育への地元自治体や企業関係者の積極的な協力のための方策
 ◎ 大学教育における産業界、地域社会等との連携の推進方策(インターンシップを含む)
 〇 教育交流協定を締結している諸外国の大学等との教育上の交流の促進、
 ◎ 留学生の受入や学生の海外派遣についての具体的目標とそのための体制整備
 〇 公開講座等の開催と参加者の増加のための方策


(5)学生への支援に関する目標を達成するための措置<原則として全学的事項を記載>
 ◎ 学習相談・助言体制等に関する具体的方策
 〇 カウンセリング等の学生相談体制の整備
 〇 生活相談及び就職支援の実施
 〇 社会人及び留学生等に対する配慮

2 研究に関する中期計画
(1)研究水準及び研究の成果等に関する具体的目標
<各学部・研究科・附置研等毎に記載>
 ◎ 具体的な研究課題
 ◎ 研究水準に関する具体的目標
 ○ 研究の社会(社会、経済、文化)的効果に関する具体的目標、
 ○ 研究成果の産業界への還元等に係る具体的目標
 ○ 国際的な学会組織の役員職の就任と頻度と期間、国際的な学術賞の受賞歴、国際的サイテーションの  頻度などの整理・公表の方針等

(2)研究実施体制等の整備に関する目標を達成するための措置<各学部・研究科・附置研等毎に記載>
 ◎ 研究者の配置に係る具体的方策
 〇 他研究機関との連携など研究活動の活性化を図るための方策
 〇 研究支援者の具体的配置方策(RA、技術職員等) 
 ○ プロジェクト研究に係る具体的方策
 ○ 外部資金の獲得に係る具体的目標・方策
 ◎ 研究活動の評価に関する具体的組織体制・システム
 ◎ 評価結果を研究体制の整備等のフィードバックするための方策


(3)研究における社会との連携等に関する目標を達成するための措置<原則として全学的事項を記載>
 ◎ 技術移転や共同研究等についての具体的な目標やリエゾンオフィス等の体制整備
 〇 利益相反に関する指針等の策定
 〇 研究テーマ等の積極的な情報発信
 ○ 地域社会との連携・協力を促進するための具体的方策
 〇 国際的な共同研究の推進や研究集会の実施
 〇 外国人研究者の招聘や教職員及び大学院生の海外派遣に関する目標と支援体制の整備
 〇 開発途上国に対する協力事業への参画
 〇 外国人研究者の招聘、教職員や大学院生の海外派遣、学術交流協定を締結する大学との積極的な研究  連携並びに開発途上国への知的支援などによる国際交流
 ○ コンサルティング等を推進するための具体的方策

(4)知的財産に関する目標を達成するための措置<原則として全学的事項を記載>
 〇 知的財産の創出、取得、管理及び活用のための具体的方策(知的財産戦略、知的財産創出・取得のマ  ネージメント、知的財産の管理・活用指針、研究成果・秘密情報の保護、知的財産に関する学内啓発の
  推進等)


 

V 業務運営の改善及び効率化に関する目標
1 運営体制の改善に関する目標
 〇 学内の資源配分体制等の基本方針
 〇 学内の審議機関(評議会、各種委員会、教授会等)の在  り方(構成員、規模及び設置等)の見直しの基本方針
 〇 事務組織の専門性の高度化の基本的方向性
 〇 学部長補佐体制の確立等の基本方針


2 教育研究組織の見直しに関する目標
 〇 適切な評価に基づいた教育研究組織の弾力的な設計と改  組転換の基本方針

3 教職員の人事の適正化に関する目標
 〇 教員の流動性の向上に関する基本方針
 〇 事務職員の専門性等の向上に関する基本方針
 〇 教職員の給与に本人の業績を適切に反映させる給与シス  テムの基本方針


4 事務等の効率化・合理化に関する目標 
 〇 事務処理の簡素化及び迅速化のための基本方針


5 その他の目標

 

U 業務運営の改善及び効率化に関する目標を達成するためにとるべき措置
1 運営体制の改善に関する目標を達成するための措置
 〇 評議会の規模や学内の各種委員会の具体的整理
 〇 円滑な教授会運営のための具体的目標
 〇 学長候補者の選考の改善の具体化
 〇 外部有識者の意見の大学経営への反映とその状況の整理及び公表
 〇 法務、労務など高い専門性が必要なセクションの整備と人材の養成及び確保
 〇 学部長補佐体制の確立

2 教育研究組織の見直しに関する目標を達成するための措置
 ◎ 中期目標期間中の学部、研究科及び附置研究所についての具体的な計画


3 教職員の人事の適正化に関する目標を達成するための措置
 〇 教員採用に当たっての公募制及び任期制の導入
 〇 外国人及び女性等の比率に関する具体的目標
 〇 教員の流動性を高めるための具体的方策
 〇 大学院等への派遣、他大学等との人事交流など職員の専門性を高めるための研修等の具体的方策
 〇 給与基準や行動規範の策定

4 事務等の効率化・合理化に関する目標を達成するための措置
 〇 事務処理の簡素化及び迅速化の具体的な方策
 〇 中期目標期間内における事務組織の改組等や業務の外部委託についての具体的な計画



 










 
 
  



 
 

(その他の記載事項)
  〇 予算(人件費の見積りを含む)、収支計画及び資金計画
  〇 出資計画
 〇 短期借入金の限度額
 〇 長期借入金又は債券発行の計画
 〇 重要財産の処分(譲渡・担保提供)計画
 〇 剰余金の使途
 〇 その他主務省令で定める業務運営に関する事項

 









 

W 財務内容の改善に関する目標
1 外部研究資金その他の自己収入の増加に関する目標
 〇 科学研究費補助金など外部研究資金その他の自己収入の  確保及び増額の基本方針

2 固定的経費の抑制に関する目標
 〇 固定的経費の抑制に関する基本方針

3 資産の運用管理の改善に関する目標 
 〇 全学的かつ経営的視点に立った大学が保有する資産(土  地、施設・設備等)の効果的・効率的な運用の基本方針
 

W 財務内容の改善に関する目標を達成するためにとるべき措置
1 外部研究資金その他の自己収入の増加に関する目標を達成するための措置
 〇 科学研究費補助金、受託研究、奨学寄附金などの外部資金の増加に関する具体的計画及び計画の実施  体制の整備

2 固定的経費の抑制に関する目標を達成するための措置
 〇 中期目標期間中の管理的経費の抑制に関する具体的計画

3 資産の運用管理の改善に関する目標を達成するための措置
 〇 資産の効率的・効果的運用を図る上で必要となる具体的措置(体制及び関係規定の整備、運用計画の  策定及び実施等)及び実施体制
 

X 社会への説明責任に関する目標
1 評価の充実に関する目標
 〇 全学的な自己点検・評価の実施の基本方針



2 情報公開等の推進に関する目標
 〇 教育及び研究並びに組織及び運営についての学外に対す  る積極的な情報発信の基本方針
 

X 社会への説明責任に関する目標を達成するためにとるべき措置
1 評価の充実に関する目標を達成するための措置
 〇 部局も含めた自己点検・評価の実施とそのための体制の整備 
 〇 評価結果のフィードバックの状況の整理と公表
 ○ 評価結果を大学の教育研究並びに組織及び運営の改善に結びつける取組

2 情報公開等の推進に関する目標を達成するための措置
 〇 大学の広報システムの見直しと抜本的強化のための計画
 〇 学外に対する情報提供事項のデータベース化の推進計画とそのための体制整備
 

Y その他業務運営に関する重要目標
1 施設設備の整備等に関する目標
 
 〇 施設設備の利用状況などの点検・評価に基づく全学的観  点から施設設備の有効活用の基本方針
 〇 必要となるスペース及び機能の確保に関する基本方針









2 安全管理に関する目標
 ○ 大学全体の防災計画の策定
 ○ 教育研究環境の安全・衛生の確保に関する基本方針



3 その他 
 ○ 各大学独自の特色ある取組の達成目標

 

Y その他業務運営に関する重要目標を達成するためにとるべき措置
1 施設設備の整備等に関する目標を達成するための措置
 
 〇 点検・評価に基づく全学的かつ経営的視点に立った計画的・効率的な機能保全及び維持管理の実施
 ○ 施設マネジメントの導入、施設等の有効利用及び効率的スペース運用についての具体的措置
 〇 流動的・弾力的利用のできる教育研究スペースの運用及び確保
 〇 実験研究の高度化や情報化の進展等に対応した計画の策定及び実施
 〇 施設設備の安全対策に係る計画の策定及び実施(耐震性能の確保等)
 〇 省エネ・省コスト対策、プリメンテナンスに係る計画の策定及び実施
 〇 大学院に係る施設、卓越した研究拠点施設、老朽施設の改善、先端医療に対応した大学附属病院施設、  教育研究活動を支える施設等の計画の策定及び実施
 〇 新たな整備手法の導入の推進(PFI事業等)
 〇 組織の流動化に対応したスペースを確保する上で必要となる具体的な措置
 〇 環境への配慮やバリアフリー対策等に関する計画の策定及び実施         

2 安全管理に関する目標を達成するための措置
 〇 安全確保体制及びシステムの整備及び環境保全等に関する具体的措置
 〇 核燃料物質、RI及び毒劇物等の適切な管理
 〇 労働安全衛生法など関係法令等を踏まえた安全管理体制の整備
 〇 盗難や事故等の防止のための学内セキュリティー対策の確立
 ○ 各大学独自の特色ある取組目標を達成するための具体的措置