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独行法反対首都圏ネットワーク

☆ 佐賀大学広報紙の投稿欄
   [he-forum 4561] 佐賀大学広報紙の投稿欄
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佐賀大学の豊島です.
佐賀大学の広報紙「広報佐賀大学」13号(2 002 年9 月3 0 日発行)の
投稿欄に,独法化批判の投稿が掲載されていますので,著者の了解の得て
ここに紹介します.

この広報紙は年3回刊行され,学生の保証人(ほとんどの場合その父母)
全員,地域の企業・団体に配布されます.新聞全体がpdfで公開されて
いますが,数メガバイトの大きなファイルです.
http://www.saga-u.ac.jp/Link-Folder/kohoshi/kohoshi.htm

なお,00年9月発行の7号にも,同様の独法化批判の投稿が掲載されています.
http://www.saga-u.ac.jp/Link-Folder/kohoshi/sada07.pdf

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独法化に対する佐賀大学の姿勢を問う
      理工学部都市工学科教授 鬼塚克忠

 国立大学の独法化が目指すものは、少子化の時代背
景のもと、大学にこれまで以上の効率化と競争化を求
め、大学のスクラップアンドビルド(大学減らし、民
営化)を行い、低迷を続ける日本経済の活性化への貢
献を大学に要求するものである。このことは、昨年六
月、遠山文部科学大臣の、こともあろうに経済財政諮
問会議での発言からも明白である。大臣は、「日本の
大学は、国民の期待に十分応えているとは言えず、産
業界をはじめとする社会からの様々な批判もあり・・・」
と述べ、『「大学の構造改革無くして、日本の再生と
発展はない」の信念のもとに・・・改革を実行すべき
ものとえています』と正直に語っている。
 経済発展に貢献する大学づくりを目指す国の施策は、
単に大学の数を減らすだけでなく、大学が有すべき自
由、自治を形骸化させ、本来の大学とは似ても似つか
ぬものに変質させてしまうものである。大学人として、
これは決して認めることはできない。
 平成九年一〇月の佐賀大学評議会は、「独法化は地
方大学にとって受け入れがたいもの」として、反対の
声明を行った。ところが、今年七月の評議会で、佐賀
大学法人化対策委員会の設置を決めてしまった。五年
前の反対声明はどこへ行ったのか。大学の英知集団で
ある評議会は、対策委員会設置の前に、独法化につい
ての十分な審議と総括をすべきではなかったのか。
 上原学長は、「現在進められている独法化は以前の
ものとは異なるものである。だから評議会声明には手
をつけなくても良い」という考えのようである。だと
すれば、反対声明で明記した問題点はどのように解決
されたのか、明らかにしてほしい。学長はまた、「こ
の独法化は佐賀大学にとって有利である。大学の自由
度が増す」と独法化を評価しておられる。まったく理
解できないはなしである。もしそうであれば、是非そ
の根拠と法人化後の佐賀大学将来像を示してほしい。
 大学でありながら独法化問題を議論することもなく、
佐賀大学が漂流し、変貌・変質していくことには耐ら
れない。
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