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『毎日新聞』山形版 2002年10月2日付
山形大学長の「地域貢献型学部」構想 県教育長、批判
◇「存続案に回答なく遺憾」
山形大の仙道富士郎学長が教育学部に代わる新学部構想を打ち出したことに
ついて、木村宰県教育長は1日、「大学側から県の提案への回答はなく、(学
長の)私案は唐突であり、極めて遺憾だ」と、新学部構想を厳しく批判した。
木村教育長の「仙道学長批判」は、同日開かれた県議会文教公安常任委員会
の答弁で飛び出した。県が大学側に提出した学部存続案に回答がないまま、新
学部構想を打ち出したことに、木村教育長は「筋を通した対応をしてほしい」
と述べた。
仙道学長の「地域貢献型学部」の構想は、28日の同大運営諮問会議で明ら
かにされた。教員養成や教員の再教育、行政マンの養成――などが盛り込まれ
ているが、計画的な教員養成機能を持つ教育学部の存続については、「難しい」
との見解を示していた。県側は、大学・大学院6年間の一貫教育などを盛り込
んだ存続案を山形大に提案している。
木村教育長は新学部構想に触れ、「私たちが望んでいる計画的な教員養成の
仕組みとは対極的な内容だ」と反発、「署名をした20万人の県民への回答も
ない」と述べた。県議からも「山形大は最初から国に決められたレールに乗っ ていた」と批判が出た。【永井大介】 |