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☆<研究者>大学院卒は期待外れ 民間企業の評価厳しく
  [he-forum 4465] 毎日新聞09/17
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<研究者>大学院卒は期待外れ 民間企業の評価厳しく
毎日新聞ニュース速報

 大学院卒の研究者は柔軟さに欠け、期待はずれ――。こんな民間企業の意識が、文部
科学省の調査で明らかになった。国の拡充政策で大学院生数は倍増したが、「増えすぎ
て指導が行き届かない」という現場の心配を反映している。

 文科省の「民間企業の研究活動に関する調査報告」で、民間研究者の8割が在籍する
約2000社を対象に、今年1〜3月に実施した。有効回答は51.3%。

 大学院(修士・博士)卒の研究者に期待する資質(15項目から複数選択)として、
回答企業の過半数が挙げたのが「発想の柔軟性」(59%)と「粘り強さ」(54%)
。この数年に採用した人材がその期待に応えているかを尋ねると、「発想の柔軟性」で
は、「ほぼ満足」は55%。期待を「下回る」が38%と多く、「上回る」はわずか0
.7%だった。「粘り強さ」でも約3割の企業が「期待以下」と答えた。

 他の13の資質についても、いずれも「期待以下」が「期待以上」より圧倒的に多く
、「専門の隣接分野の知識」など3資質は、「期待以下」が「ほぼ満足」を上回った。
「期待以上」が最も多かったのは「自己表現能力」だった。

 期待はずれの理由として、50%の企業が「企画や実験、データ処理などの実践教育
が不十分」、42%が「自由な発想ができない」、24%が「評論家タイプに陥ってい
る」と指摘した。

 文科省によると、院生を採用する企業数は微増にとどまり、41%の企業は博士課程
卒業者を全く採用していない。

 同省の大学課は「企業のための大学院教育ではないが、柔軟な発想を持った人材育成
は研究力の向上にも重要。大学の努力を応援したい」と話す。 【元村有希子】



[2002-09-17-03:05]