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独行法反対首都圏ネットワーク

〔談話〕愛媛教育委員会の「つくる会」教科書の中高一貫校への採択に抗議し、撤回
を強く要請する
 .  [he-forum 4397] 俵 義文さんの談話
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転載します。(出典 uketugu)
                                          野田隆三郎(元岡山大学)

【転送転載歓迎です。】
弓山正路です。愛媛県教委は同じ過ちを繰り返しました。
「子どもと教科書全国ネット21」事務局長・俵 義文さんの談話を転送します。

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俵 義文です。愛媛県教委は全員一致で「つくる会」歴史教科書を中高一貫校に採択
したことが、16時15分ごろ判明しました。大変残念な結果です。
抗議の談話を出しましたので、掲載します。

【転載歓迎】

〔談話〕愛媛教育委員会の「つくる会」教科書の中高一貫校への採択に抗議し、撤回
を強く要請する
   2002年8月15日 子どもと教科書全国ネット21事務局長・俵 義文

愛媛県教育委員会は、本日、「つくる会」の歴史教科書(扶桑社版)を来年4月に開
校予定の中高一貫校で採用することを決めた。これは歴史に汚点を残す暴挙であり、
心の底からの怒りを込めて抗議するものである。
「つくる会」歴史教科書は日本の侵略戦争を肯定・美化し、歴史を歪曲して偏狭なナ
ショナリズムを煽る内容、有事法制と連動して「戦争ができる国」の子どもをつくる
ねらいなどが、国の内外から批判されてきた。それだけではなく、多くの間違いがあ
り、とうてい教科書としては使用にたえられない、ふさわしくないものであることも
多くの関係者によって指摘されてきた。その上、高嶋伸欣琉球大学教授らによれば、
見本本から供給本までに258箇所も訂正せざるを得ず、さらに訂正後にも明白な間違
いや不適切な記述箇所が143箇所もある欠陥教科書である。
 さらに、この教科書を不採択とした多くの教育委員会が指摘しているように、「中
学生にとっては文章、内容が難解」「生徒が自ら学ぶ内容ではない」「分量が多すぎ
る」「学習指導要領の趣旨に沿わない」という点からも多くの問題があり、教科書と
して使えるものではない。だからこそ昨年の採択では支持が得られず、公立中学校で
はゼロ採択に終わったのである。その教科書をあえて採択した県教委の行為は常軌を
逸したものである。
愛媛県教委は、昨年、県立の養護学校・ろう学校に「つくる会」歴史教科書を採択
し、県内は勿論、国内外から大きな批判を浴びた。県教委は、「つくる会」教科書が
最も学習指導要領に合っているということを理由にしているが、それが間違った認識
による判断であることは、私たち「教科書ネット」の2002年7月25日の「声明」で明
らかにしたとおりである。今回の採択は、加戸知事の政治的介入という憲法・教育基
本法違反の行為によって行った昨年の誤った採択を是正する絶好の機会であったにも
かかわらず、県教委は、再び、同じ過ちを繰り返した。
今回の中高一貫校の教科書採択に当たっては、県内は勿論、国の内外から「つくる
会」教科書を採択しないよう、県教委の良識と過ちを改める勇気に期待する要請が寄
せられていた。それらを全て無視して「つくる会」教科書を採択したのは、加戸知事
の政治的介入と、全国動員した「つくる会」などの政治的圧力に屈服した結果だとい
える。これは、教育と民主主義に対する挑戦であり、教育行政にあたるものが、教育
を政治的目的のために自ら破壊する行為である。県教委は、県民はもとより全国の市
民から批判・抗議を受けることは明らかであり、さらに、アジアの人々からの批判に
さらされることになろう。
 私たちは、愛媛県教委の「つくる会」教科書の採択決定に強く抗議するとともに、
ただちに決定を撤回することを要求する。そして、愛媛県民だけでなく全国の人びと
に対して、県教委への抗議と決定の撤回を求める要請行動に起ちあがることを呼びか
けるものである。

子どもと教科書全国ネット21(Children and Textbooks Japan Network21)
E-mail kyokashonet@a.email.ne.jp
HP http://www.ne.jp/asahi/kyokasho/net21/
пF03-3265-7606 Fax:03-3239-8590
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弓山正路
myumi@icknet.ne.jp

      転載ここまで

           野田隆三郎

  TEL/FAX 086-294-4020
 e-mail nodarr.193@do9.enjoy.ne.jp