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独行法反対首都圏ネットワーク

県が山形大教育学部存続の試案を公表
 . [he-forum 4379] 8月6日山形新聞ユース 
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2002年8月6日 火曜日
県が山形大教育学部存続の試案を公表

 南東北3大学の再編・統合協議で、山形大教育学部の存続を模索する県は5日、山形大が
再編の受け皿になることを目指し、6年間の一貫教育を行う新しい学部の試案(骨子)を
公表した。低迷する教員採用率を踏まえ、県教育委員会の教員選考試験で、大学院修了者
に与えられる専修免許を重視する方針を明示した。入学定員は3県の実態を踏まえた規模
を想定している。

 試案の骨子は▽初等中等教育の中核になる「大教養人」の養成▽学部4年、大学院研究
科2年の計6年間の一貫教育導入▽諮問会議と外部評価委員会の設置▽意欲ある教員志望学
生の入学促進▽学部支援のための教育財団の設置▽付属学校・園の存続―など10項目で、
今月末にも山形大に提示する。

 教員養成系大学・学部の再編問題で、全国的に協議の行方を左右している学生の教員就
職率に目を向け、新しい教育学部では数字を押し上げる必要があるとの認識で庁内が一致
。県教委が実施する県公立校教員選考試験で、6年間の一貫教育を受けた学生が取得する
ことになる専修免許を「重視する」と明記した。

 さらに、自己推薦書や面接で入学者を選抜するAO(アドミッション・オフィス)入試
を導入するなどし、意欲ある学生の確保に努める一方、学生全員の教員採用を目指すとい
う内容。大学と地域が連携し、小中学校に優れた教諭を円滑に送り出すシステムを強く意
識したとみられる。

 小中学校の教諭に与えられる免許状は、一般的な学部卒が一種免許で、さらに2年間の
修士課程を修了した場合は上位の専修免許を取得することができる。県教育庁義務教育課
によると、現在は採用試験の際に専修免許への特別な配慮がないため、大学院修了者に有
利に働くことはない。

 木村宰教育長は「慎重に検討した結果、新しい山形大教育学部で6年間の一貫教育を受
け、広い視野と教養を身につけた人物が取得する専修免許について、採用する側が重視す
るとの結論に達した」と話している。
(山形新聞ニュース)