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☆山形大教育学部、「教授会決議」を棚上げも
 . 山形新聞08/24 
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2002年8月24日 土曜日 山形新聞


山形大教育学部、「教授会決議」を棚上げも

 南東北3大学の再編協議に伴い、教員の計画養成を断念した山形大教育学部
の石島庸男学部長は23日の同学部教授会で、新学部移行を決定した5月の教授
会決議を棚上げし、県が作成中の試案を受け入れる余地があることを明らかに
した。異例の県民集会や署名運動に発展した事態は一転、存続に向けて動き出
す可能性が出てきた。

 山形大、県、山形市のトップが直接話し合う懇談会の次回会合は27日に開か
れる予定で、高橋和雄知事が提示する県独自の試案を大学がどう受け入れるか
が大きな焦点になりそうだ。

 関係者の話を総合すると、この日の教授会で石島学部長は「県と一致してや
れる時は、(学部存続を目指し)文部科学省に交渉する。その際は、(再編の
受け皿となる担当校を断念した)5月の教授会決定を棚上げしてもらわなけれ
ばならない場合もある」と述べた。

 仮に山形大が県の試案をスムーズに受け入れれば、国立大の教員養成系大学・
学部の再編を促す文部科学省、さらには学長間協議を進めている宮城教育、福
島両大と話し合うことになる。

 学部内の将来計画検討委員会は、県の試案内容によっては、早急に検討を加
える用意があるとされる。

 一方、試案について大学と県が折り合えず話し合いが長期化したり、場合に
よっては決裂する可能性も依然として残っており、予断を許さない状況が続き
そうだ。

 山形大教育学部は5月の教授会で、低迷する学生の教員採用率など客観的情
勢が厳しいことを主な理由に、教員の計画養成を断念する石島学部長の提案を
承認。南東北の教員養成機能は一時、宮城教育大に集約されることが確実になっ
た。

 その後、県内の教育関係者、教育学部OB、付属校園の保護者らが強く反発
し、高橋知事が文科省に学部存続を求める事態にまで発展した。

 県は27日午後に予定されている懇談会の第3回会合で、山形大に▽6年間の一
貫教育による優秀な教員の育成▽研究費助成や奨学金貸与を目的にした財団設
立―を柱にした試案を提示する。