☆広島大、全分野で11件 文科省のCOE申請
. [he-forum 4343] 中国新聞07/25
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『中国新聞』2002年7月25日付
広島大、全分野で11件 文科省のCOE申請
山口大は東アジア研究など5件
世界最高水準の研究教育拠点づくりを目指し、文部科学省が全国の国公私立
大に予算の重点配分をする「21世紀COEプログラム(旧称トップ30)」の申
請受け付けが二十四日始まった。競争激化の中で、国が「得意分野」を認める
ことになるため、中国地方では広島大など各国立大のほか広島市立大などが、
成長の期待される分野で申請手続きを進めている。
中国地方の主な大学の申請状況
大学名 生命科学 化学、材料科学 情報、電気、電子 人文科学 学際、複合、新領域 計
広島大 2 1
2 4
2 11
山口大 2 0
1 0
2 5
岡山大 1 1
1 1
1 5
島根大 0 1
1 0
1 3
鳥取大 1 0
1 0
1 3
広島市立大 0 0
1 1
0 2
本年度の公募分野は「生命科学」「化学、材料科学」「情報、電気、電子」
「人文科学」「学際、複合、新領域」。
広島大はすべての分野に二十四日、申請した。知的クラスター創成事業に選
ばれるなど、既に第一線の研究が進む「生命科学」では大学院理学研究科の吉
里勝利教授をトップに据えて「生命秩序の再構築」を申請した。高等師範学校
の流れをくむ教育関連では「人文科学」に「認知・情動過程の評価法と臨床的
技法の開発」を出した。
「世界トップレベルの特色ある総合研究大学」を目標に掲げる牟田泰三学長
は「トップ30と呼んでいた当初より競争イメージは弱まったが、総合研究大学
を目指す以上、全分野で一つずつは採用されたい」と意気込む。
大学院に東アジア研究科を持つ山口大は「21世紀東アジア型社会・環境・人
間」「社会資本の戦略的ストックマネージメント」など五件。鳥取大は「地域
から大きな夢を発信したい」と、日本で唯一乾燥地の研究をしている実績を基
にした「乾燥地科学プログラム」など三件を近く提出する。
大学院に情報科学、芸術学研究科を持つ広島市立大は「人に優しい情報通信
機能の解明と適用」「平和の芸術表現―共通感覚による継承・共振」の二件を
出す予定。
岡山、島根大は研究課題については「審査に影響が出る」などの理由で公表
しなかった。
研究期間は五年で、一件当たり年間一〜五億円の補助金が受けられる。申請
は二十六日まで。審査は日本学術振興会中心の委員会が担当。九月にヒアリン
グがあり、十月ごろ決定する。