☆鳴教大、徳大と協議会設置 連携強化・統合も視野に
. [he-forum 4341] 徳島新聞07/25
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『徳島新聞』2002年7月25日付
鳴教大、徳大と協議会設置 連携強化・統合も視野に
鳴門教育大学(鳴門市鳴門町高島)が、徳島大学(徳島市新蔵町二)に対し、
今後の教員養成の在り方などを話し合う協議会の設置を申し入れたことが、二
十四日までに分かった。協議会は非公式の会で、徳島大は受け入れる意向。教
員養成大学・学部の再編問題に揺れる鳴門教育大は昨夏、香川、愛媛、高知三
大学の教育学部と統合し「四国教育大学」(仮称)を設ける独自の再編案を打
ち出したが、その見通しは立っていない。このため、協議会では徳島大との連
携強化、統合も視野に入れ、新たな再編構想を探るもようだ。
鳴門教育大は四国教育大構想を示した後、三大学と徳島大の計五大学でつく
る「教育系専門協議会」で、四国の教員養成大学・学部の再編統合を議論して
いる。しかし、他の三県で教員養成がなくなることへの反発などもあり、具体
案はまとまっていない。また、同協議会で「四国で教員養成担当の拠点校を二
校に」との案も出ていて、四国教育大構想の実現は困難な情勢だ。
こういった状況下、鳴門教育大は七月上旬、徳島大との情報交換を通じて、
両大の連携強化で教員養成の充実が図れるかどうかを探るとともに、四国の他
大学との議論の進め方なども検討する協議会の設置を、徳島大に申し入れた。
学内では二十二日の全学教官集会で溝上泰学長が「徳島大とはこれまでに何度
か非公式に意見交換しており、継続的に非公式ではあるが協議を続ける」と報
告したという。
徳島大では十九日の評議会で、斎藤史郎学長が「鳴門教育大の申し入れを受
けて、両大で非公式の協議会を発足させる」と報告した。
協議会は、両大の幹部各三人程度で構成。具体的な議題は決まっていないが、
教員養成の質の向上を図るための連携体制、協議の進展次第では再編統合案に
ついても話し合うとみられる。
溝上学長は「公式な組織ではないので、具体的な中身について話すことは控
えたい」とした上で「統合がどうかといったものではなく、あくまでも教員養
成を充実させるため徳島大と意見交換する。理想は四国教育大構想であり、他
大学との議論が進まない現状を打開するプロセスの一つ」と言う。斎藤学長は
「統合という話は一切ない。鳴門教育大の学内事情などを聞くというスタンス
で協議する」と話している。