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独行法反対首都圏ネットワーク

☆長崎大学長選 2年後の独立法人化控え、各候補の所信
 . [he-forum 4320] 毎日新聞長崎版07/18 
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『毎日新聞』長崎版  2002年7月18日付

長崎大学長選 2年後の独立法人化控え、各候補の所信


 長崎大(池田高良学長)は19日、任期満了(10月)に伴う学長選を実施
する。2年後の独立法人化を控え、今後の大学のかじ取りが問われる中での選
挙。各候補者の考え方を所信表明と同大教職員組合が出した公開質問状への回
答を基にまとめた。【住田里花】

 15日の1次投票で10人の候補者を5人に絞り込んだ。19日の2次投票
で過半数を獲得した候補が新学長になる。任期は10月11日から4年(現職
再選の場合は2年)。

 5人の候補者は、池田高良学長▽浦晟・工学部教授▽菅家正瑞・経済学部長
▽斎藤寛・名誉教授(前医学部長)▽高倉直・東大名誉教授(前環境科学部
長)。

 ■大学改革

 池田学長は「改革の方向性は教育研究の高度化、国際化、地方化、個性化」
と言う。高倉教授は規模と陣容から「研究重視の大学院大学を目指すべきだ」
と指摘。斎藤教授は「情報公開」と「説明責任」を掲げ「風通しのよい大学に
したい」。菅家教授は「東アジアの中心という立地条件などを生かす教育研究
の展開が必要」。浦教授は「施設の狭さが教育研究の妨げとなっている」と施
設整備を課題に挙げる。

 ■学長の役割

 菅家教授は法人化へ向けた学長への権限集中について「大学運営にはなじま
ない専制的管理に陥る危険性がある」と指摘。浦教授も「これまで以上にバラ
ンス感覚を備えた調整能力が求められる」。高倉教授は「先見性と独創性の裏
付けのないリーダーシップは危険」と手厳しい。池田学長は「学長はシンボル
でなく行動する実務家。スピードと決断が必要」。斉藤教授は「強いリーダー
シップは情報公開と説明責任のもとで事業の優先順位を決定することにあるべ
きだ」という。

 ■東電の寄付講座

 設置決定までの「手続きに問題あり」とする意見が浦、斎藤、高倉3教授か
ら出た。「全学的会議に状況報告などがあるべきだ」(浦教授)「評議会での
開かれた議論が必要だった」(高倉教授)。菅家教授は無回答。池田学長は
「学長選と結びつけるものではない」と答えた。