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独行法反対首都圏ネットワーク

☆山大教育学部問題、学長と知事ら懇談へ
 .  [he-forum 4247] 山形新聞07/06
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『山形新聞』2002年7月6日付

山大教育学部問題、学長と知事ら懇談へ


 南東北3大学の再編協議に伴い、山形大教育学部が教員の計画養成機能を維
持していくことを断念、県内に波紋が広がっている問題で、大学側と県の事務
レベル協議が5日、山形市内のホテルで行われたが、話し合いは平行線をたど
り、事実上決裂した。山形大は10日に予定していた評議会を延期し、仙道富士
郎学長と高橋和雄知事らが直接話し合う「山形県の教員養成に関する懇談会」
を同日午後に開催する方向で調整に入ったもようだ。

 大学間の協議に地域の考えを反映させる同懇談会をスムーズに運営するため
の事務連絡会は、この日が3回目。山形大、県文化環境部、県教育庁の担当者
らが出席した。

 関係者の話を総合すると、高橋知事が資料提供を求めている▽教育学部が新
学部移行を決定した経過と理由▽南東北3県の初等・中等教育を阻害しない枠
組み▽山形大が目指す将来像―などの7点について、大学の回答を基に三者が
協議したが、基本的なところで意見がかみ合わず、連絡会の継続を断念。トッ
プの高度な判断に委ねることにした。

 山形大はデータを示しながら、教員を計画養成する「担当校」を目指してい
る宮城教育大の優位性を強調。教員や入学定員の問題があり、現状のままでは
山形大が再編の受け皿になり得ないという趣旨の説明を繰り返したが、県側の
理解を得られなかった。

 日程の関係上、懇談会は10日の評議会を延期して開催する見通し。仙道学長、
高橋知事、吉村和夫山形市長らが出席する。

 5月の第1回懇談会は非公開だったが、2度目の10日は県の意向を踏まえて報
道陣に公開される予定で、どのような議論が交わされるか注目が集まる。

財政支援を知事が示唆

 高橋和雄知事は5日、県庁で記者団と懇談し、山形大教育学部の存続が決ま
り、山形大が将来的に独立行政法人に移行した場合は「県として財政支援を検
討する」との考えを示した。また教育学部存続の見通しについて「励まし続け
ていけば、そういう方向になるのではないか」と述べた。