☆岩教大存亡の危機
. [he-forum 4230] 岩見沢市のウェブページ07/0
--------------------------------------------------------------
岩見沢市のウェブページより 2002年7月1日
岩教大存亡の危機
80年の歴史を持つ北海道教育大学岩見沢は、いま、国が進めている国立大学
の構造改革の中、再編・統合の名の下に、存亡の危機にさらされています。
小学校教育とへき地・小規模校教育の研究に実績があり、また、地域や学校
との関わりも深い、岩見沢校の存置に、市民総意で取り組まなけらばなりませ
ん。
北海道教育大学は、教員養成を柱にした、札幌・函館・旭川・釧路・岩見沢
の５つの分校からなる、国立大学です。
その中の岩見沢校は、空知管内唯一の４年制国立大学として、現在、学校教
員を養成する課程などで704人の学生が、さらに、札幌校とあわせて170人の大
学院生が学んでおり、これまでに１万人を超える、北海道の教育の担い手を送
り出しています。
●へき地・小規模校教育の拠点校として
岩見沢校では、道内で60％近くを占める、へき地・小規模校教育の研究に力
を入れてきましたが、その研究成果が認められ、平成８年４月、へき地教育研
究施設が札幌校から移転しました。
へき地校に初めて勤務する教員のための指導資料の作成や指導方法の改善、
指導技術の向上を図るための教育実習を行うなど、へき地・小規模校教育の研
究を行う上で、なくてはならない施設なのです。
●学長再編案に反対
５月21日に北海道教育大学学長は、学長としての再編案を突然、マスコミに
発表しました。
今回示された学長案は、岩見沢校が担ってきた小学校教員養成課程を釧路校
に統合し、岩見沢校に芸術・スポーツ系の新課程を設置することを検討する。
さらに、多くの研究実績のある、へき地教育研究施設も釧路校に移転するとい
う内容を含むものです。
教員養成課程を岩見沢校から他校へ移すことは、これまで同校が担ってきた
空知の教育の振興が果たせなくなるだけでなく、将来、学校教員になることを
目指す子供たちの夢と希望を、空知から消すことにもなります。さらには、空
知地域の教育の崩壊を招く恐れがあり、これまでの地域に根ざした教育、地域
と連携した教育を否定するもので、到底、受け入れるわけにはいきません。
●岩見沢校と地域・学校との関わり
今、学校現場では、「ゆとり」の中で自ら学び、自ら考え、判断する力など
「生きる力」を育成する総合的な学習への取り組みや心の教育の推進、いじめ
や不登校、いわゆる学級崩壊への対応など、様々な課題が山積しています。
これらに対応するため、市内の学校と大学とが、総合的な学習の時間での協
働した取り組み、市が整備を進めている高度情報通信基盤（衛星通信や光ファ
イバ）を活用した遠隔学習の番組制作、また、いじめや不登校、心身に障害を
持つ子供への指導に関わり、スクールカウンセラーや心身障害児就学指導委員、
学校適応推進委員として協力するなど、密接に連携を取りながら課題解決に取
り組んでいます。
さらに、公開講座や子ども教育相談の実施、商店街の空き店舗を利用した現
代美術展の開催や、毎年夏に行われる祭りで、民族芸能「荒馬」で参加するな
ど、地域とも深く結び付いた大学として活動しています。
●新時代の岩見沢校のありかた
北海道教育大学岩見沢校統合反対・拡充整備推進協議会は、北海道教育大学
や関係機関に３キャンパス１校構想を提案しました。これは、札幌校、岩見沢
校、旭川校の３校を再編して１校とし、教員養成課程を担うもので、さらに、
この構想を道央情報ハイウェイ構想に位置付ける、と言うものです。高度情報
通信基盤を活用することで、キャンパス間の共通講義や単位互換、専門科目の
共有等が可能となります。
これは、新時代にふさわしい大学のあり方を提案したもので、今後、大学の
検討委員会で論議になることを期待するものです。
市教委は、空知管内の市町村教育委員会と市町村議会とも連携して、学長案
に反対する意見書を、学長はじめ北海道と文部科学省へ送付します。
意見書の内容は、「北海道教育大学学長再編案に断固反対し、岩見沢校に小
学校教員養成課程を存置すること」、「へき地教育研究施設を残し、へき地・
小規模校教育、遠隔教育の研究体制等の充実」を求めるものです。
また、北海道教育大学岩見沢校統合反対・拡充整備推進協議会と岩教大同窓
会（青陵会）、および岩教大教員養成課程存置対策会議とも連携し、岩見沢校
の存置に取り組んでいきますので、皆さんのご協力をお願いします。
問合先 市教委管理学務課