トップへ戻る   東職HPへ戻る
独行法反対首都圏ネットワーク

☆「攻撃」に耐える大学像を
 . [he-forum 4228] 毎日新聞記者ノート07/01
--------------------------------------------------------------

『毎日新聞』記者ノート  2002年7月1日付

「攻撃」に耐える大学像を


 「学生は講義を厳しくするとすぐ逃げる」「価値のない論文ばかり書いて、
論文数だけ一人前の先生が多い」「あの学(部)長は、文部科学省の顔色ばか
り見ている。研究者時代はまじめだったのに」

 連載「大学大変」の取材で会った国立大の先生たちは、同僚や学生に厳しかっ
た。そして「大学はこのままではダメだ」と異口同音に言った。しかし、どう
変えるのかとなると、明確な青写真を示せない。こんな調子で、04年度にも
予想される法人化に対応できるのだろうか。

 「敵(国)は波状攻撃をしかけてくる。第3波が本格的な攻撃だと覚悟して
おいた方がいい」

 大学関係者の会合で広中平祐・前山口大学長はこんな予測を口にした。法人
化が第1波。次は最初の大学評価が出る8年後。20〜30年後には民営化さ
れたり、つぶれる大学が出るというのだ。

 広中氏は「その時、どんな状態になっているか楽しみです」と笑った。しか
し、現役の先生は「楽しみ」などと人ごとではいられない。将来を本気で考え、
波状攻撃に耐えられる大学像を打ち出してほしい。【佐柳理奈】