☆県内国立大再編統合困難に 概算要求間に合わず
[he-forum 4184] 北日本新聞06/26
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『北日本新聞』2002年6月26日付
県内国立大再編統合困難に 概算要求間に合わず
富山大、富山医薬大、高岡短大の県内三国立大学の再編統合問題で、当初目
標としていた平成十五年度の新大学スタートは厳しい見通しとなった。三大学
は二十五日、五回目の「新大学構想協議会」を富山大で開いたが、学部編成な
ど新大学の大まかな枠組みは依然として決まらず、七月上旬が期限の文部科学
省への十五年度予算概算要求はできない状況。会見した富山大側は「十五年度
の統合をあきらめたわけではない。文科省から財務省に予算が上がる最終リミッ
トの八月末まで努力を続ける」とした。
三大学はことし四月に新大学構想協議会を発足させ、統合に向けて正式協議
をスタート。それぞれが考える新大学の案を示し、意見を交わしてきた。だが、
学部編成や教養教育の実施体制など柱となる部分もまとまっておらず、概算要
求するのは現実的に厳しい。
この日は、教養教育の実施体制について引き続き意見を交わし、高岡キャン
パスに芸術系と情報系を合わせた学部を置くことなどを話し合った。富山大は、
教員養成機能を残した一般学部「人間発達科学部」の学科構成を見直すなど、
全体的に修正した構想案をあらためて示した。
協議会終了後、会見した塩沢和章富山大副学長は「通常の概算要求時期には
間に合わないが、再編統合については文科省も別に配慮してくれる可能性があ
る。八月末を最終リミットと考え、学部構想などがまとまったところで要求を
提出したい」と話した。