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独行法反対首都圏ネットワーク

☆北東北3大教育学部 1カ所に統合へ
 .  [he-forum 4146] 朝日新聞青森版06/18
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『朝日新聞』青森版  2002年6月18日付

北東北3大教育学部 1カ所に統合へ

 
 国立大改革の第1関門とされる教員養成系学部の再編・統合について、弘前
大の遠藤正彦学長は17日、岩手大、秋田大を含めた北東北3大学の教育学部
はどこか1カ所に統合せざるをえない、との見方を示した。学部存続を訴えた
「弘前大教育学部を守る会」(代表=大内五介・元教育学部長と松原邦明名誉
教授、会員約30人)との会談で明らかにした。

 この日午後、6日に発足した「守る会」の大内代表ら6人が遠藤学長を訪れ、
教育学部と付属4施設(幼稚園、小・中・養護学校)を現状のまま存続させる
よう求めた。

 教育学部は教員養成だけでなく、現職教員の研修、生涯学習の拠点でもある。
学部がなくなれば、青森師範時代を含めて125年間に約1万5千人の卒業生
を送り出した付属施設もなくなり、地域の文化、経済に打撃を与えるなどの理
由だ。

 大内代表や遠藤学長によると、同学長は、教員養成系学部の再編統合は昨年
12月の国立大教育学部長の会議で方向が打ち出されており、「今さらひっく
り返すのは難しい」と説明した。

 再編統合には、基幹校と分校を設けて3大学がキャンパスを維持する方法と、
1カ所にまとめて他は閉鎖する方法があるが、遠藤学長は「1カ所にまとめざ
るを得ない方向だ」と述べた。

 そのうえで、遠藤学長は代表らに対し、「弘前大に教育学部を残せというな
ら、他大学の教育学部をここに統合する積極的な根拠が必要だ。教育の専門家
として、その理由付けを明らかにしてもらいたい」と求めた。

 「守る会」は、国の再編統合構想自体を認めないとして、当面は3万人を目
標に教育学部と4施設の存続を求める署名運動を始めるという。

 遠藤学長は「3大学は再編プランを持って個別に文部科学省と協議中だが、
分校方式について国はうんといわない。うちに残せと地域エゴをぶつけ合うの
ではなく、地元への貢献度など、3大学の各教育学部の総合的な力を比較して、
妥協点を探るしかないだろう」と話している。