☆山形大評議会、教員養成課程の存続断念−決定、来月以降に
. [he-forum 4144] 毎日新聞山形版06/20(2)
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『毎日新聞』山形版 2002年6月20日付(2)
山形大評議会、教員養成課程の存続断念−決定、来月以降に
山形大教育学部の再編・統合問題をめぐり、同大は19日に開いた評議会で、
大学として「教員養成課程の存続断念」を意思決定することを先送りした。仙
道富士郎学長は「南東北地区の教員養成課程に責任を持つ『連携の枠組み』の
見通しが、山形・福島・宮城教育の3大学の中で明確になっていない」と理由
を述べた。大学の意思決定は7月10日の評議会以降にずれ込む見込みで、統
合・再編問題の混迷は尾を引きそうだ。【永井大介】
この日の評議会で、仙道学長が「今回の評議会での決定を見送りたい」と提
案し、教員養成課程の存続を断念する意思決定を先送りすることが了承された。
宮城教育、福島大と教育系学部の統合・再編を協議してきた中で、山形大教
育学部は5月21日の教授会で教員養成課程の存続断念を決定した。これを受
け、仙道学長も「19日の評議会で大学の決定を表明したい」と、教授会決定
を容認する姿勢を示した。
そうした流れに危機感を覚えた地元教育界が反発。今月に入り、県小中学校
校長会など教育関係団体や付属学校PTA会などが相次いで、教員養成課程の
存続を求める要望書を同大に提出した。一方、高橋和雄知事も「最初に宮城教
育大ありきで、あまり議論がされていない」と、再編・統合問題を協議する
「3大学連絡会議」の姿勢を批判した。
教員養成課程の存続機運の高まりに押されるように、山形大は「教員養成機
能の維持、教員の再教育、付属学校を教育の実践の場とすることの3点セット
の見通しが立たない限り、大学としての決定は出せない」との姿勢を示し、存
続を断念することに条件を付けた。
評議会後、仙道学長は今後の対応について「3大学間の連携の枠組み作りを
進め、県や市との話し合いを深めて相互理解を図りたい」と述べるにとどまっ
た。