☆知的財産大綱素案 大学を柱に創造、産業スパイ対策強化も
. [he-forum 4111] 毎日新聞06/14
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『毎日新聞』2002年6月14日付
知的財産大綱素案 大学を柱に創造、産業スパイ対策強化も
政府の知的財産戦会議は14日、特許や著作権など知的財産の保護・活用に関
する知的財産戦略大綱の素案を発表した。知的財産立国を目指す国の基本戦略
で、知的財産の創造、保護、活用、人材育成の4テーマのもとに、05年度まで
に政府が集中的に取り組む52項目の政策を掲げている。
知的財産創造の取り組みの柱として、大学を位置づけた。全国数十の主要大
学に「知的財産本部」を設け特許など知的財産の発掘・権利化を一元的に推進
する。実績をあげた研究者に研究費用を優先配分したり、国からの委託研究で
得た知的財産が、大学に帰属できるようにする。
保護策では不正競争防止法を改正して企業秘密の漏えいに刑事罰を設け、産
業スパイ対策を強化する。特許審査では、先行技術調査の外部発注や審査補助
職員の活用で06年以降に「世界最高レベルの迅速・的確な審査が行われる」体
制確立を目指す。模倣品・海賊版対策では、模倣品などが日本市場へ流入しな
いよう、税関での取り締り体制強化を図る。
活用策ではインターネット上での著作権契約システムを整備し、音楽やゲー
ムソフトなどの流通促進を図る。人材育成では04年開設の法科大学院で知的財
産訴訟に強い専門弁護士を育成する。また知的財産の権利化に携わる専門家を
育成するため、「専門職大学院(仮称)」設置を検討する。