☆国立大改革に根強い不安 国立大学長会議
.[he-forum 4101] 共同通信06/13
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共同通信ニュース 2002年6月13日付
国立大改革に根強い不安 国立大学長会議
国立大学長会議が十三日、東京都内で開かれ、文部科学省が国立大の法人化
や統合、再編など大学改革への協力を求めたが、地方国立大の学長らからは、
根強い不安の声も出た。
遠山敦子文科相は二○○四年に移行予定の国立大の法人化について「過去の
前例にとらわれず、学長が中心となって全学的に取り組んでほしい」と要請。
統合、再編問題にも「数の削減が目的でなく、個性、特色ある大学づくりのた
め、多様な可能性を検討してほしい」と積極的な取り組みを促した。
工藤智規高等教育局長も「諸外国も『日本の大学は手ごわくなる』と大学改
革に注目している。ふたを開けたら『何だ』とならないようにしたい」とハッ
パを掛けた。
これに対し、宇都宮大の田原博人学長は「法人化で大学間の競争が厳しくな
ると、大学の枠を超えた研究者同士の連携が難しくなる。中期目標に対する達
成度の評価では、委縮して冒険的、挑戦的な目標を掲げにくい」と法人化後の
大学運営に不安を示した。
鹿児島大の田中弘允学長も「大学改革に関して、政府の経済財政諮問会議の
影響が強すぎるのではないか」と指摘し、大学の教育研究現場からの声が届き
にくい現状に不満を示した。