☆広島大が地域課題研究へ テーマ公募
.[he-forum 4016] 中国新聞05/27
--------------------------------------------------------------
中国新聞2002年5月27日付
広島大が地域課題研究へ テーマ公募
広島大は、市町村合併後の自治体発展のあるべき姿や平和運動の方向性など、
地域の課題について、独自に研究を始めることを決めた。受託研究や科学研究費
など外部資金を使った調査などはあったが、大学が費用を負担する初の試み。
地域貢献へ、積極的に一歩を踏み出す。六月中にテーマの募集要項を決め、七月
から公募する。
牟田泰三学長が昨秋、学内の資金と教官を使って地域の課題を研究し、
社会還元しようと、大学運営戦略会議で発案。地域と大学双方の活性化を
目指し、安藤忠男学長補佐(社会貢献担当)がトップを務める社会連携検討
ワーキンググループで、細部を詰めている。
資金は、企業から毎年寄せられる奨学寄付金約十億円の五%、約 五千万円の
一部を充てる。
テーマは、寄せられたアイデア次第だが、想定されるのは、自治体の将来や
福祉、教育などの分野。研究課題を抱えているが資金がないという団体や個人も
広くアイデアを寄せてほしいという。
募集条件は、六月中に公表する予定。予算内で、同大に対応できる研究者
がいることなどが必要になる。「自治体が本来すべきことを肩代わりはしない」
(安藤学長補佐)ため、政治的判断が必要な ものなどは対象外となる。
七月に公募し、ワーキンググループなどで審査。本年度中に研究に掛
かりたいとしている。
安藤学長補佐は「研究者層の厚い広島大の利点を生かし、ベストの研究
メンバーを組んで、課題に取り組みたい」と意気込んでいる。
文部科学省大学課は「大学全体で戦略的に行う社会貢献研究は珍しい。
人文社会系を取り込む素晴らしい試みと思う」と評価している。