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独行法反対首都圏ネットワーク

☆3大学統合は不可避−−平山健一氏(岩手大次期学長)
 
. [he-forum 4014] 毎日新聞岩手版05/25
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『毎日新聞』岩手版  2002年5月25日付

3大学統合は不可避−−平山健一氏(岩手大次期学長)


 ◇単独の大学だけでは限界

 岩手大学は、国立大学の独立法人化や統合・再編の流れの中で今後のあり方
が問われている。22日に開催された秋田大、弘前大との北東北国立3大学連
携推進会議では、単位互換制度の協定に調印。さらに学長同士が3大学の統合・
再編にも意欲的に取り組むことで合意した。この流れを作り出した海妻矩彦学
長に代わり6月5日に次期学長に就任予定の平山健一氏に、今後の大学運営や
統合・再編に対する考え方を聞いた。【手塚さや香】

 ――就任後の課題は。

 04年度の法人化に向けた大学の方向性を見つけ出すことが急務だと思う。
対外的には研究者の人材育成や産学官の連携が課題だ。学内の問題としては統
合・再編も含めて特色を生かしていきたい。なるべく大学外部の人の意見にも
耳を傾けたい。

 ――秋田大、弘前大との連携についての考えは。

 海妻学長の進めている取り組みをフォローしていきたい。県内の高弥建設の
経営破たん、アルプス電気の撤退などをどう受け止めるか。今の日本の大学は
(経済と同様)中国の人件費の安さに勝てないような付加価値しか学生に与え
ていない。単独の大学だけでは限界があり、地域に貢献できる体制を作るため
に3大学の統合は避けられないと考えている。

 ――再編・統合のタイミングは。

 いつの時点かということはまだ言える段階にない。今後も可能なところから
協力体制を強化し、相互理解を深めた時点でまとめるということになる。法人
化の前に統合が決まるということは難しいと思う。ただ法人化の前に「前向き
に進めよう」という3大学間の合意は得たいと思う。

 ◇ひらやま・けんいち

 北海道大卒。米国アイオワ州立総合大学大学院博士課程を修了後、岩手大工
学部助教授を経て、83年から教授。98年から4年間、同学部長を務めた。
雪氷工学、河川工学が専門。日本雪氷学会理事。60歳。