☆教育系学部統合で山形大、教員養成課程の存続断念
[he-forum 4002] 毎日新聞山形版05/23.
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『毎日新聞』山形版 2002年5月23日付
教育系学部統合で山形大、教員養成課程の存続断念
◇学長「核は宮城教育大」 学部教授会が決定−−来月、「連絡会議」に報
告へ
宮城教育・福島両大学との教育系学部の統合・再編問題で、山形大の仙道富
士郎学長は22日、教育学部が教員養成課程の存続断念を決めたことを明らか
にした。来月19日に開く同大評議会で、正式に意思決定すれば、同月下旬に
山形市内で開催する「三大学連絡会議」で報告する。【永井大介】
21日に開かれた同学部教授会は「教員養成課程の存続は周囲の状況を考え
ると、非常に難しい状態にある」とする見解で一致し、仙道学長にこの日報告
した。
会見した仙道学長は「残念だが、東北南ブロックの教員養成の核は、宮城教
育大であることを認めざるを得ないと思う」と語った。
今後の教育学部の在り方について、山形大は同学部を基盤とした新学部の創
設と、大学全体の組織替えの双方の観点から検討する。仙道学長は「(新学部
の設置は)04年度までに間に合わせたい。希望者が教員免許を取得できうる
ような組織、教員の再教育ができる組織を目指す」との方針を示した。
文部科学省の有識者懇談会は昨年11月、「教員養成系大学を再編・統合し
て、『教員養成担当大学』と『一般系大学』に分けるべきだ」と提言。これを
受け、山形・宮城教育・福島の3大学は3月、「三大学連絡会議」を設置して
協議している
この間、福島大が教育養成担当大学を断念する代わりに自然系学群の新設す
ることを打ち出した。一方、教員養成専門の単科大学である宮城教育大は、教
育学部が統合されてしまうと存在意義を失うため、山形大は厳しい状況に追い
込まれていた。