☆山形大が3大学協議の新組織設置を提案へ
.[he-forum 3946] 山形新聞05/15
---------------------------------------------------------------
『山形新聞』2002年5月15日付
山形大が3大学協議の新組織設置を提案へ
文部科学省の方針を受け、近隣の宮城教育、福島両大と教員養成大学・学部
の再編を話し合っている山形大は14日までに、仙台市内で16日に開かれる3大
学連絡会議の次回会合で、1大学に機能を集約した後、教員養成課程にかかわ
る重要事項を3大学間で協議する組織の設置を提案する方針を固めた。山形大
が統合の受け皿となる「担当校」を目指すかどうかが大きな焦点だが、今回は
学内論議が不十分として、明確な意思表示を保留する見通し。
教員養成系の大学と学部の再編を促し、現在の半数以下にするという文科省
の方針を踏まえれば、教員養成機能を維持する「担当校」、教員を計画養成し
ない「一般校」に区分されることになるが、再編する大学間で新たな組織を発
足させるのは独自の手法。
構想では、3大学の代表らで構成する組織は、教員養成課程のカリキュラム
や定員など根幹にかかわる基本的な事項、さらに課程運営の重要事項を協議す
ることを想定。3県の初等中等教育の水準を向上させ、それぞれの実情が反映
されるよう努めるのが狙い。
福島大が担当校を断念した現在、山形大と宮城教育大のいずれかに教員養成
機能が統合される可能性が高いが、どちらが担当校になっても、3県の実態に
応じた教員養成課程を維持していかなければならないとの判断が働いた。新た
な組織づくりに対しては、一般校になる福島大も前向きとされる。
教員養成課程の再編が行われた後、山形大が引き続き担当校になるかどうか
に高い関心が寄せられているが、学内で一定の方向性が出ていないことを理由
に、明確な態度表明は次々回以降に持ち越すとみられる。
教員養成大学・学部の再編・統合を協議するため、山形大、宮城教育大、福
島大は3月に3大学連絡会議を設置。南東北の教員養成機能を強化することで各
学長が一致し、今夏をめどに再編の方向性を打ち出す。