☆再編統合へ構想案説明 3国立大が新大学協議会
[he-forum 3852] 北日本新聞04/23
---------------------------------------------------------------
『北日本新聞』2002年4月23日付
再編統合へ構想案説明 3国立大が新大学協議会
富山大、富山医薬大、高岡短大の県内三国立大学は二十二日、平成十五年度
の再編統合に向け、「新大学構想協議会」を発足させ、正式協議をスタートし
た。各大学が新大学の構想案を示し、それぞれの将来像について意見を交わし
た。
初会合は高岡短大であり、各大学の学長、副学長、学部長ら二十人が出席。
各大学が再編統合後の新大学の構想について案を説明した。
高岡短大が人文科学系の学部に導入するとしている「準学士制度」について
「社会のニーズはどれだけあるのか」「なぜ人文科学系だけなのか」といった
質問が他の二大学から相次いだ。このほか、学部編成の考え方などで意見を交
わした。
議長を務めた高岡短大の水島和夫副学長は「これから論点を整理し、議論を
重ねなければならない。五月の連休明けまでに学部構成などを決めたい」と話
した。
次回は三十日に富山医薬大で開く。
◇
富山大、富山医薬大、高岡短大は二十二日、それぞれが考える新大学の構想
案を公表した。富山医薬大は医、薬の生命科学分野と付属病院の機能拡大を打
ち出し、高岡短大は、二年制短大の形態を引き継いだ「準学士制度」の導入を
掲げた。富山大は学部編成をほぼ現行通りの八学部としたが「外部にまだ公表
できない」として詳細な案を公表しなかった。
学部編成では、富山医薬大は東西医学薬学、自然科学など四つの「学部群」
の下に八−九学部と付属病院を置く。高岡短大は人文社会科学分野を地域政策、
地域文化など四学部に再編し、自然科学分野に四−五学部を置く。富山大は人
文科学系や教員養成機能を持った学部などを置く。
大学院については、富山医薬大は医、薬学中心で一部に富山大の理工学分野
を加えた「医学薬学総合科学研究科」を新設。富山大は医薬系と理工系で独立
研究科を立ち上げ、理工学研究科に新しい独立専攻を置く。高岡短大は特に人
文社会科学分野の大学院について今後、改革を検討すべきとしている。
このほか、高岡短大は人文社会科学分野に準学士制度の導入を提案。富山医
薬大は、付属病院の分院を富山市五福地区に新設し、精神障害の早期診断など
に取り組む「脳と心の発達・加齢センター」も開設するとしている。