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独行法反対首都圏ネットワーク

☆文科省  「大臣会見の概要」より  2002年3月29日
 
[he-forum 3713] 文科省大臣会見の概要03/29.
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文科省  「大臣会見の概要」より  2002年3月29日

http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/020309.htm

記者)

 26日の火曜日に国立大学の法人化につきまして報告がまとまりましたけれ
ども、教職員の身分は非公務員型にしたり、外部人材の登用を増やすことによ
りそれが運営への抜本的な改革になっていくのですが、大臣の感想と評価をお
願いしたいのですけれども。

大臣)

 国立大学の長い歴史の中で今回の報告は画期的な内容だと思います。この報
告は各国立大学が法人化することによって自立性、自主性を今以上に高め、そ
してマネジメントの面でももう少し活性化をしていく、民間の知識・技術等い
ろいろな力も活用しながら、マネジメントをしっかりしていく、教職員の身分
は非公務員とするなど大変重要な要素が含まれています。また同時に第三者評
価をしっかり導入しながら国際的な競争力を持った国立大にしていきたいとい
う趣旨も盛り込まれておりまして、私としては国民の期待に真に応える教育研
究内容の充実、社会貢献といった役割をきっちりと果たしていただく契機にし
てもらいたいと思っています。これからはこれを実質化していく大変重要な作
業が控えております。法制度化はもとより、それぞれの大学が法人化に向けて
趣旨に盛り込まれたことを実現していくための努力が同時並行で行われなけれ
ばいけませんし、また統合再編の動きも、同時並行的に動くわけでありまして、
ここ1、2年が日本の国立大学の将来、ひいては日本の知的資産の将来にとっ
てはすごく大事だと思っており、気を引き締めているところであります。

記者)

 国立大学の改革だけでなく、公立や私立にもかなり影響があるのではないか
と思うのですがいかがでしょうか。

大臣)

 これは国立大学の設置形態を変えるというだけではなく、いろいろな意味で
大学の在り方を問うているわけであり、公立大学、私立大学にも影響するとこ
ろがあると思います。特に第三者評価をしっかりと位置付けていくことにおい
て、公立も私立もおそらく影響を受けると思いますが、国立大学だけがしっか
りしても日本の高等教育はそれで十分ではありません。公立、私立ともにいろ
いろな意味で大学としての使命、特色、あるいは個性化をしていき、その特性
を生かした上で大学の機能を果たしていくことによって、社会的存在としての
大学の力を発揮してもらいたいと思っております。その上で公立、私立のさら
なる発展の契機にしてもらいたいというのが私の考えです。

記者)

 宇宙3機関の統合について大学のように方向付けがなされたわけですが、そ
のことについて大臣の御感想をいただきたいのですが。

大臣)

 昨年の8月に統合の決定をいたしまして、準備会議を行ってきましたが、先
般、青山副大臣からその報告書をもらいました。その議論の過程におきまして
私から5つの原則の話をいたしましてそれにのっとって3機関の統合について
きちんとした報告を出してていただいたと思っております。それを見ますと、
単に3つの機関を足すのではなく、それぞれの機能をきちんと振り分けながら
プロジェクトに応じては新たに各部門から横断的にチームを編成する、産学官
の連携・協力を十分にやっていくような仕組みを構築していく、非公務員型の
独立行政法人になるなど非常によく考えられた中身だと思っております。しか
しこれは基本的な原則であるわけで、これから3つの機関がその考え方に沿っ
ていろいろと具体的な作業に入るわけでが、報告書の狙いに沿った機関での努
力が真剣に行われませんと単なる足し算になってしまう恐れがあります。私と
してはおそらく3機関とも日本の将来の宇宙開発事業の中核機関としてしっか
りと発展していくために新たな取り組みがこれから始まっていくので、我々も
その取り組みを十分支援していきたいと思っています。宇宙開発事業はいろい
ろな意味で日本の将来に夢を与え、国民生活に資し、さらに産業界の発展にお
いて重要な分野だと思っていますので、中核的な機関がしっかりしていくこと
はとても大事だと思っておりまして、これについても真剣に取り組んでいかな
ければならないと思っております。