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独行法反対首都圏ネットワーク

金沢大学理学部    学部会声明
 
[he-forum 3703] kanazawa daigaku rigaku seimei.
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金沢大学理学部
学部会声明

金沢大学理学部学部会は、我が国の基礎科学(理学)の教育・研究を担う一国立大学
の立場から、現在文部科学省調査検討会議で検討されている『新しい「国立大学法人
」像(再終報告案)』について、以下の点で深い懸念を表明するとともに、本案を根
本的に再検討するよう要請を行うものである。

 基礎科学(理学)の教育・研究の理念は、短期的な視野にたつことなく、また即産
業への応用を第一義的に意識したものではなく、長期的、萌芽的、真理探究型を命と
するところにある。このような理学の教育・研究は、国の文化・科学の基本政策に支
えられて始めて成立する学問である。我が国の全ての大学の中で理学部がおかれてい
るのは、32の国立大学の他は若干に過ぎない現実からみても明らかである。理学の
教育・研究は経営(独立採算)の考え方がそもそも全く成り立たないことは論を持た
ない。従って、以下の事項について、緊急の要望を行うものである。

1) 国立大学の教職員の身分は現行通り公務員とすること。また、教員については
「教育公務員特例法」を適用すること。
2) 学長選考方法については、大学内部での投票を経る原則で行うこと。大学外部
の意見は参考程度に留める。
3) 部局長の選考については、大学内部の民主的な方針に基づき行うこと。
4) 大学の運営方針については、大学の自主性・自律性が最大限尊重される制度の
下で行うこと。大学の最高意思決定の中に学外者を入れる場合は原則経営の分野に限
るなど、一定の範囲に限定すること。
5) 中期目標・中期計画は文部科学大臣の認可事項とすべきでない。理学の教育・
研究では学問の自由が保証されていることが何にもまして重要である。

平成14年3月 29日