トップへ戻る   東職HPへ戻る
独行法反対首都圏ネットワーク

☆再編統合に向け正式協議へ 3国立大26日調印
 
[he-forum 3625] 北日本新聞03/20.
--------------------------------------------------------------

『北日本新聞』2002年3月20日付

 再編統合に向け正式協議へ 3国立大26日調印 


 大学の再編統合を検討している富山大、富山医薬大、高岡短大は十九日、再
編統合に向け正式に協議を開始することに合意した。二十六日に三学長が合意
書に調印する。近く新大学の構想について具体的な協議に入り、六月の文部科
学省予算概算要求までにとりまとめ、十五年十月の再編統合を目指す。

 三大学は一月上旬から大学幹部による懇談会を開き、同日の七度目の会合で
最終合意した。

 富山医薬大側が新大学の基本理念、教育研究で重視すべき点、教職員の管理
運営体制をまとめた新大学の基本方針を示し、協議を本格的に進める上で三大
学の基本的な確認事項とすることを提案。教職員の管理運営体制の中で全教員
への任期制の採用、評価に応じ大学の運営組織に参加するという点に富山大が
難色を示し、協議は難航していた。任期制については、終身制も含めて幅広く
制度のあり方を検討し、管理運営面への参加は「評価を重んじる」とすること
で合意に至った。

 懇談会終了後、三大学の学長らが会見した。滝沢弘富山大学長は「三大学で
協力体制ができたことは喜ばしい」、高久晃富山医薬大学長は「紆余曲折があっ
たが、一歩前進した。パワフルな大学をつくっていくことで意見は一致してい
る」、蝋山昌一高岡短大学長は「国立大学の法人化をにらみ、個性ある大学を
つくることが一番の目標」と述べた。

          ◇

 昨年八月下旬、富山大、富山医薬大、高岡短大の学長が再編統合の方針に合
意し、文部科学省に報告してから約七カ月。県内三国立大学は新大学の創設に
向け、ようやく踏み出した。同省の概算要求まで三カ月しかなく、新大学構想
の具体的な議論を、早急に進めることが求められる。

 最後まで議論となっていた教員の処遇や管理運営体制の在り方のほか、今後、
学部編成、教養教育など各論に検討が進めば、各大学間で再び意見の相異が生
じることも予想される。各学長は会見で「これからが正念場」「ほっとする余
裕はない」などと繰り返した。

 昨年十一月には、地元の大学の再編統合論議に県民の声も反映させようと、
県内の有識者でつくる「国立大学の改革等に関する懇談会」が発足した。県民
の関心も高く、議論の過程をオープンにすることが必要で、高岡短大の蝋山学
長は「学内外に議論をどう開示するか、従来にないやり方で工夫していきたい」
としている。