トップへ戻る   東職HPへ戻る
独行法反対首都圏ネットワーク

☆静大の教育学部定員削減計画 地元「経済に悪影響」――大学側困惑
 
.[he-forum 3600] 毎日新聞静岡版03/15
--------------------------------------------------------------

『毎日新聞』静岡版  2002年3月15日付

静大の教育学部定員削減計画 地元「経済に悪影響」――大学側困惑

 ◇「生き残りで…」大学側困惑nethe3600


 静岡大教育学部(定員400人)の定員削減計画をめぐり、現状維持を求め
る声が上がっている。「定員確保は静岡市の発展につながる」「縮小すれば地
域経済に影響する」というのが代表的な意見で、市議会で意見書が取り上げら
れることになった。これに対し、大学側は「大学再編は全国的な動き。生き残
るために定員を減らしたのに……」と困惑している。【丸山進】

 地域の教育系大学の存続が危ぶまれる中、同学部の定員削減は「教育心理学
課程」など学問的な課程を廃止し、教員養成課程だけになることに伴うもので、
400人から260人程度に減る計画。実施時期は未定。文部科学省の「大学
と学部のあり方懇談会」が昨年11月、国立の教員養成系大学について、学生
数や教員数がある程度の規模になるよう、県の枠を超えて再編統合する必要が
あるとする報告書をまとめたことを受けた措置。

 しかし、削減計画に、地元から反対の声が上がった。同市連合町内会(市川
源一会長)は「若者の集まる都市にこそ将来の発展がある。市の発展のため4
00人の定員を確保するよう国に要望してほしい」とする陳情を、先月26日
市議会に提出した。これを受け、市会総務委(村越作一委員長)は14日「市
の将来にとって重要な問題」「縮小は地域経済にも影響する」という意見でま
とまり、満場一致で陳情の採択を決めた。その後、総務委の総意として「国に
おいては、地域発展への貢献を重視し、静岡大教育学部の定員規模を縮小する
ことなく、400人の定員を確保することを強く要望する」とする意見書を1
9日の市議会本会議に提出することを確認した。市政策企画課は「大学の持つ
知識を産業振興に役立て、産官学が協力してまちづくりを進めるためにも、現
状規模を維持したい」と述べ、市ぐるみで現状維持に取り組む方針だ。

 これに対し、静岡大学企画室は「まだ、縮小が正式には決まっていないので、
(地元要望には)何ともいえない。生き残りのために教員養成の特色を出し、
定員の縮小を計画した」と話している。