☆<文部科学省>宇宙3機関の統合後の組織案を提出
.[he-forum 3517] 毎日新聞02/28
-----------------------------------------------------------------
『毎日新聞』2002年2月28日付
<文部科学省>宇宙3機関の統合後の組織案を提出
文部科学省は28日、宇宙開発事業団、航空宇宙技術研究所、宇宙科学研究
所の宇宙3機関の統合後の組織の骨格案を同省の統合準備会議(座長、青山丘・
副文科相)に提出した。事業団と宇宙研が個別に進めていたロケット開発は一
本化するが、科学衛星の研究開発や学生教育など、宇宙研がこれまで担ってき
た業務は存続させる。準備会議で議論を進め、3月末までに最終報告書をまと
める。
骨格案では(1)ロケット打ち上げや国際宇宙ステーション用の実験棟など
基幹システムの整備・運用(2)実用衛星の開発や衛星観測データの利用促進
(3)再使用型ロケットなど先端技術の開発(4)宇宙科学研究・教育――の
四つを3機関統合後の主要業務として打ち出した。
事務・管理組織やロケットの開発、運用体制などはできるだけ合理化し、効
率化を図る。
一方、X線観測衛星など宇宙研が担ってきた宇宙科学分野は世界最高水準に
あり、人材養成の役割とともに新機関に継承することが必要だとした。宇宙研
は大学共同利用機関として、所長候補の選任や運営計画の策定の際に、外部の
有識者らの意見を聞くシステムをとってきたが、新機関に移行しても同様のシ
ステムを残す。
また、新組織は独立行政法人とし、職員は非公務員型にする。優秀な外国人
研究者を高額の給与で招いたり、民間研究者を柔軟に採用することが可能にな
るという。 【鴨志田公男】