☆国立大教職員は非公務員 活動の幅広げ人事も弾力化
. [he-forum 3469] 共同通信ニュース02/21(1)
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共同通信ニュース 2002年2月21日付(1)
国立大教職員は非公務員 活動の幅広げ人事も弾力化
国立大を法人化した場合の機構や運営方法を検討している文部科学省の調査
検討会議(主査・長尾真京大学長)は二十一日、教職員の身分について全員を
「非公務員」とする事務局の最終報告案をまとめた。公務員制度の制約を免れ、
教職員の活動の幅を広げるほか、外国人の登用などで弾力的な人事制度を可能
にするのが狙い。
しかし、公務員型に比べ身分が不安定になるとの批判があり、地方の国立大
の教職員組合などを中心に反発は必至とみられる。三月中に最終的な結論を出
す見通しだが、曲折も予想される。
同会議の中に設置されている連絡調整委員会に同日最終案が示されたが、委
員会では非公務員とした場合でも職員の身分保障を確実にするよう求める声が
相次いだ。
最終案が、非公務員としたのは(1)兼職制限がなくなり、企業と共同で研
究成果を活用することが容易になり、研究者が企業経営に乗り出すこともでき
る(2)海外や民間から優秀な教職員を採用し、外国人を学長や学部長とする
ことも可能になる―などの利点を考慮したとみられる。
最終案は、教職員の身分保障については、法人化後も引き続き雇用を確保す
るなど不利益が生じない措置を取るとしている。
これまでの論議では「大学ごとに選択する」「教員と職員を分離して職員だ
けを公務員とする」などの案が出ていたが、最終案は混乱を避けるために非公
務員型で統一した。
同日の連絡調整委員会では「公務員だから職員になったという人も多い。職
員への対応を考えないと法人化そのものが吹き飛ぶ」などと、非公務員とした
場合の身分保障を手厚くするよう求める声が相次いだ。
調査検討会議は昨年九月、大学の組織運営に関する中間報告をまとめたが、
教職員の身分については結論を先送りしていた。