☆日病薬が国立大学病院改革案にコメント
[he-forum 3441] 薬事日報02/15.
---------------------------------------------------------------
『薬事日報』2002年2月15日付
日病薬が国立大学病院改革案にコメント
薬剤師の役割果たせる仕組みに
日本病院薬剤師会は、先に国立大学医学部附属病院長会議がまとめた「国立
大学医学部附属病院の医療提供機能に関するマネジメント改革について」の素
案に対し、「医療法、薬剤師法の規定や精神に基づき、薬剤部や薬剤師の役割
が十分に果たせる改革であることを切望する」とのコメントを九日付で発表し
た。
素案では、新たに診療支援部(仮称)を設置して薬剤部等を一括管理し、薬
剤師を含めた医療技術職は、診療支援に専念すべきなどと提言されていること
から、全田浩日病薬会長は「国立大学だけでなく、病院全体に波及する問題」
との認識から、今回の声明文を発表したと語った。
病院長会議は、国立大学の法人化や医療制度改革の検討が進行していること
を踏まえ、国立大学病院の診療・事務体制の改革を検討してきた。三月には成
案を得る方向で議論が進んでいることから、日病薬は急きょコメントを出した
もの。
薬剤師が医療法第一条の医療の基本理念の中で「医療の担い手」として明記
されていることを指摘。さらに、薬剤師法により専権業務・任務が規定されて
いることを明らかにした上で、「この度の改革によるより効率的なシステムに
より、国立大学附属病院の使命である、高度な医療の提供、医学生、薬学生を
はじめとした医療スタッフの教育、及び研究機能がさらに発展されることを期
待している。特に、薬剤部の組織や薬剤師については医療法、薬剤師法の規定
や精神に基づき、その役割が十分果たせるような改革であることを切望してい
る」としている。
さらに、国立大学医学部附属病院薬剤部が、病院・診療所薬剤師のリーダー
格だとし、一般的に実施困難な業務についての調査・研究活動や薬剤師・薬学
生の研修および実務実習受け入れなど、幅広く関与していると強調。
このような立場にある“薬剤部並びに薬剤師がこれまで以上にわが国の病院・
診療所の薬剤師のリーダーとしての役割を果たされるよう期待している”とし、
その位置づけに対する理解を求めた