☆岩手大学長が四学部体制見直しの考え
[he-forum 3406] よみうり教育メール02/08
---------------------------------------------------------------
よみうり教育メール 2002年2月8日付
岩手大学長が四学部体制見直しの考え
岩手大の海妻矩彦学長は六日、同大で開かれた運営諮問会議で「(学内で)
学部の再編を検討している」と話し、現在の四学部体制を見直すことが必要と
の考えを示した。大学院の充実によって研究力向上を目指すため、大学の学部
を一つとし、複数の大学院を持つ体制づくりを検討しているという。
岩手大は現在、工、農、教育、人文社会科学の四学部を抱えている。海妻学
長は今後、少子化などで学生と教員の減少が予想されることから、「四学部体
制では対応できない」と見直しの必要性を強調。同大の教授らで作る改革検討
特別委で、検討を行っているとした。
また、県内では相次ぐ企業撤退や景気悪化で雇用情勢が悪化、大学と地域が
連携して新たな産業を創出することが求められるなど、大学には教育機関とし
てだけではなく、研究機関として期待が集まっている。研究レベルを高めため、
大学院の充実を掲げた。
海妻学長は「大学院中心でないと、世界に通じる高度な研究や教育はできな
い」と話し、教員を学部ではなく、より専門的な大学院に集め、研究のレベル
を上げたいとした。学部の授業は、大学院が教員を派遣する形で行えば、学部
生もレベルの高い、より専門的な教育を受けられる効果もある。
秋田、弘前の両国立大学との再編統合問題について海妻学長は、「今後どの
ような形になるにしても、それぞれの大学が強くならなければならない」と改
革の必要性を強調した。しかし、再編の検討はまだ始まったばかりで、具体的
な内容や時期については、学長自身も「海のものとも山のものとも分からない」
と話している。