☆高知医大 池田学長を再選 統合メリット模索へ
. . [he-forum 3393] 高知新聞02/06-
----------------------------------------------------------------
『高知新聞』2002年02月06日付
高知医大 池田学長を再選 統合メリット模索へ
高知医科大学(南国市岡豊町)は五日、任期満了(三月三十一日)に伴う学
長選挙を行い、池田久男(いけだ・ひさお)学長(71)を再選した。任期は四月
一日から二年間。
今回の選挙では、学内の講師以上の推薦により池田氏ら三人が学長候補適任
者になっていた。助手以上の教官二百八十五人による一次選挙を経て、教授以
上の五十七人で二次選挙を行った結果、池田学長が過半数の票を獲得。教授会
で再任が了承された。
池田学長は「高知大との統合へ向け今がもっとも大事な時期。統合のメリッ
トをどう伸ばすかを探っていきたい」などと話していた。
池田久男氏(いけだ・ひさお) 岡山県真庭郡八束村出身。昭和36年、岡山
大学大学院医学研究科修了。38年から40年までカナダ・ブリティッシュコロン
ビア大学留学。岡山大学講師、助教授を経て、54年4月、高知医科大神経精神
医学教室教授。平成4年から同医大副学長(医療担当)に就任し付属病院長を
併任。10年4月に学長に就任。県精神保健福祉協会長。日本痴呆(ちほう)学
会顧問。専門は神経精神医学。
広い視野の医学教育を 池田学長が抱負
再選が決まった池田学長は五日、学内で会見を行い、高知大学との統合協議
や、これからの医学教育への抱負を語った。
十五年十月に向け高知大との間で協議が進む統合問題について、同学長は
「統合協議会で、実りある新大学の構想ができると思う」と展望。「医学教育
の特殊性を、高知大の先生方に理解してもらうよう努力する」と、主張すべき
点はしっかりと主張していく姿勢を示した。
また統合によるメリットにも触れ、「深層水研究など、高知大の地域とのつ
ながりの良さを生かし、地域により高い医療サービスができるようになると思
う」と期待を寄せた。
今後の医学教育自体については、「これからの医師には、市民が幸せな生涯
を送るのに、どんな役割ができるかを提示できる人が求められる」と持論を展
開。「医学以外を学ぶ同世代の学生と生活をすることで、広い視野で物事が見
られ高い倫理観を持てる医学教育ができるようになると思う」とした。
また県内唯一の医師養成機関として、「名称や形態にこだわらず、医育機関
の灯を消さないようにしなければいけない」と強調。そのためにも、「学生の
ニーズ、社会の医学教育機関に対する要求を敏感に受け止めて対応したい」と
二期目への意欲を語った。