☆3学部を2学群へ 福島大
.[he-forum 3318] 読売新聞福島版01/25
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『読売新聞』福島版 2002年1月25日付
3学部を2学群へ 福島大
「人文社会」「科学技術」に再編 2004年度から新体制に
福島大学(福島市金谷川)は、現在の教育、行政社会、経済の三学部を「人
文社会学群」と新たに設置を目指す自然系の「科学技術学群」の二学群に再編
する最終構想をまとめた。三学部の教授会ではすでに了承されており、二〇〇
三年度予算の概算要求に盛り込むよう文部科学省に要請する。八月の大学設置
審で認可を受け、二〇〇四年度から新体制をスタートさせたい考えだ。
構想では、人文社会学群は教育、行政政策、経済経営の三学類を、科学技術
学群には理工学類をそれぞれ設置する。新設の理工学類には、〈1〉情報シス
テム設計などの専攻科目のある「知能システムデザイン」〈2〉将来の医療分
野に必要なナノテクノロジーなどを取り入れた「機械生体システム」〈3〉エ
ネルギー消費抑制技術などの研究を行う「物質循環クリエーション」〈4〉環
境保全の計画策定能力などを育成する「環境マネージメント」の四専攻が設け
られる。
教育学類は「初等教育」「障害児教育」「中等教育」の三専攻、行政政策学
類は「行政と法」「地域と計画」「地域と共生」の三専攻、経済経営学類は
「国際(比較)経済」「経済分析」「企業経営」「企業会計」の四専攻がそれ
ぞれ設置される。
また、現在は経済、行政社会の両学部でそれぞれ設けている夜間主コースを、
二学群共通の「現代教養コース」として新設する。
定員枠は、四学類がそれぞれ二百人程度、現代教養コースを六十人程度と予
定しているという。
また新たに、社会からのニーズなどを研究する「キャリア開発教育研究セン
ター」と、学生による授業評価や教育に関する評価方法などを研究する「FD
(ファカルティ・デベロップメント)センター」を設ける。
一方、福島、山形、宮城教育の三大学の学長らは二十四日、仙台市内で会合
を開き、教員養成系学部を軸とする将来の連携・統合について協議した。この
テーマでの三大学の会合は初めて。
文部科学省の「国立の教員養成系大学・学部の在り方に関する懇談会」は昨
年十一月の最終報告書で、少子化などの社会情勢を踏まえ、教員養成系大学・
学部の再編・統合の必要性を指摘。これを受け、三大学は昨年から情報交換を
始めた。具体的な再編案などはまだ白紙という。福島大の臼井嘉一副学長は
「国が打ち出した『大学の構造改革』の方針に沿ったもの。今後はさらに情報
交換を進めていきたい」としている。