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☆山形大 宮城教育大 福島大 教育学部見直し協議   教員養成を「宮城」に集中か
 
.[he-forum 3317] 読売新聞山形版01/25
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『読売新聞』山形版  2002年1月25日付

山形大 宮城教育大 福島大 教育学部見直し協議
 
教員養成を「宮城」に集中か

 
再編・統合の焦点となった山形大学教育学部。県内から国立大の教員養成機能
が消える可能性もある
  
 国立大の再編・統合に向けて文部科学省が昨年六月に発表した「大学の構造
改革の方針」(遠山プラン)を受け、山形大(仙道富士郎学長)が教育学部の
見直しについて、宮城教育大、福島大の国立二大学と再編・統合に向けて協議
を進めていることが分かった。二十四日には、仙台市内で、三大学の副学長ら
が出席して初めての会合を行い、今後も幅広く意見・情報交換を行う方針を確
認した。

 山形大総務課などによると、同大は既に今年度に入ってから、学長や事務局
長レベルでの懇談会、打ち合わせ会を両大学と実施しているという。同大が今
月下旬に文科省に提出した「組織の廃止転換・再編成、教育研究体制の改善等
に係る検討状況」でも、具体的な大学名は明記されてはいないものの、教員養
成大学(学部)の現状、在り方などを検討をしていることが記載されている。

 三大学が検討しているのは、宮城教育大が提案したもので、同大の教員養成
を目的としない課程(ゼロ免課程)を廃止して、山形大と福島大がもつ教員養
成課程の定員の一部と交換する再編案。これによって、宮城教育大は東北地方
の教員養成の拠点校として、教員養成に特化することが可能としている。

 国立の教員養成系大学・学部の在り方については、文科省の懇談会が昨年十
一月、ゼロ免課程は他学部に組み入れる方針を打ち出しており、単科大学の同
大にとっては生き残りをかけた計画。しかし、山形、福島両大学にとっては教
員養成の専門課程が事実上なくなることにもなるだけに、実現するかどうかは
不透明だ。

 山形大の教育学部は定員二百四十人。学校教育教員養成課程(定員百二十人)
と、ゼロ免課程の生涯教育課程(同七十五人)、人間環境教育課程(同四十五
人)の三課程があるが、教員養成課程を昨年三月に卒業した二百六人のうち、
正規教員となったのは十三人にとどまっている。

 この日の会合には鬼武一夫副学長が出席。報告を受けた仙道学長は「きょう
は話を承っただけと聞いている。学内の意思形成を優先させるため、具体的な
コメントは差し控えたい」と話している。