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☆宮教大 東北の教員養成専門に     福島・山形大と定員交換視野
 
[he-forum 3316] 読売新聞宮城版01/25.
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『読売新聞』宮城版  2002年1月25日付

宮教大 東北の教員養成専門に

 福島・山形大と定員交換視野

 国立大学の再編、統合の動きの中で、宮城教育大学(横須賀薫学長)は、東
北地方の教員養成拠点校として特化する将来計画の基本方針をまとめ、それに
絡んで二十四日、隣県の福島大、山形大との学生定員の交換を視野に、両大学
幹部と初の三者会合を開いた。宮教大は文部科学省に対し、二十九日の説明会
でこの方針を報告するが、三大学には思惑の違いもあり、実現の時期などはま
だはっきりしていない。

 宮教大には現在、学校教育と障害児教育の教員養成課程と、教員免許取得を
目的としない生涯教育総合課程の三課程がある。この生涯教育総合課程を廃止
し、福島、山形大の教員養成課程の定員の一部と交換することで、宮教大の教
員養成課程を拡充する計画。両大学は、この定員分を自然科学系学部の新設や
充実に充てたい考え。

 文科省の懇談会は昨年十一月、教員養成系の再編・統合について、教員養成
を目的としない課程(ゼロ免課程)について、他学部に組み入れる方針を打ち
出しており、単科大の宮教大は生き残りを模索していた。この日は三大学の学
長らが仙台市内に集まり、今後、再編について協議を続けていくことになった。

 一方、宮教大の基本方針は、大学院を「現職教員の再教育の場」と位置づけ、
付属校と連携しながら研修プログラムを強化、仕事と両立しながら学べる環境
を整備する――としている。

 また、市町村教育委との関係を深め、現場の多様なニーズに合わせた教員養
成を目指す。具体的には、最近増えている不登校や引きこもりに対応するため、
カリキュラムにカウンセリングを取り入れ、十分な知識を身につけた教員を育
てる。

 生涯教育総合課程の教育内容を今後にどう生かすかなどは、学内の専門の委
員会で検討するとした。

 横須賀学長は「原点に戻り、実力のある教員を地域に供給することで、大学
の特色を出していきたい」と話している。