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独行法反対首都圏ネットワーク

☆生き残りへあの手この手 道内7国立大
 
[he-forum 3306] 朝日新聞北海道版01/25.
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『朝日新聞』北海道版  2002年1月25日付

生き残りへあの手この手 道内7国立大
 

 教授ら授業計画公表 AO入試拡大・・・

 文部科学省が公表した国立大学の「再編検討状況」で、道内の7国立大学で
は、教授らの授業計画の公表や生活相談室の設置など、学生への情報提供や生
活支援策が目立った。北見工大と旭川医大は統合に向けた協議を始めている。
だが、このような大学の再編・統合をめぐる動きは公表内容に示されていず、
むしろ各大学の生き残り策が見える。

 再編検討状況

 「期待した内容と違う」。北大理学部の男子学生(21)は、講義を受けて
から、そう思ったことが何度もある。「事前に分かれば」と不満げだ。

 そんな学生にこたえるため、北大は授業の年間計画や目標を教官が表す「シ
ラバス」の改善に力を入れる。すでに、ホームページでシラバスを公開。講義
の内容が柱だが、今後は成績評価の基準も載せたいという。

 徳永正晴副学長は「シラバスは大学のカタログ。学生に分かりやすくしたい」
と話す。帯広畜産大も02年度にホームページで公開するという。

 学生と教官との関係を密接にするため、約束なしで教官の部屋を訪ね相談が
できる「オフィスアワー」を、室蘭工大は導入する。講義の疑問や進路の相談
など自由に話せ、各教官が週に1回は設ける。

 このほか室蘭工大は、市民を対象にした公開講座の充実も目指す。中村広志
事務局長は「地元に必要な大学とされれば、再編・統合の際に残してほしいと
の要望が強まる」と語る。大学をよく知ってもらえるような活動をしてきたか
反省しているとして、「少子化や独立行政法人化が叫ばれる今こそ、受験生や
地域に情報を発信する努力が必要だ」と話す。

 北見工大も02年度、「学生生活何でも相談室」を設けて学生の悩み全般に
対応する。市山準一・入学主幹は「いい学生生活ができると評判になれば、志
願者も集まる」。

 入学後の学習意欲などを面接によって評価し、合否を決めるアドミッション
オフィス(AO)入試を02年度入試から導入した旭川医大は、試験制度を研
究するアドミッションセンターを設けて、引き続き入試制度の改革を進める。

 学力だけでなく、意欲などから将来の優秀な医者を見いだしたいという。北
見工大もAO入試導入に向け準備中だ。