☆国際競争力ある大学に 学長懇談会 埼大・群大統合で
[he-forum 3292] 埼玉新聞01/25.
---------------------------------------------------------------
『埼玉新聞』2002年1月25日付
国際競争力ある大学に 学長懇談会
埼大・群大統合で
独立行政法人化へ向けて統合を目指す埼玉大学(兵藤つとむ学長、さいたま
市)と群馬大学(赤岩英夫学長、前橋市)は二十四日、第一回学長懇談会を東
京都千代田区内で開いた。会議後、初めてそろって記者会見した両学長は、
「国際競争力のある大学を目指したい」「大学トップ30入りへチャレンジし
たい」など、統合による新大学へ懸ける意欲を語った。初会合では、統合時期
や課題の整理など具体的な話にはならなかったもよう。
学長懇談会は両大学の学長と副学長、事務局長などで構成。座長は両学長が
交互に行い、第一回は赤岩学長が座長を務めた。次回は三十日に埼玉大学主催
で実施し、月一回のペースで開く。
赤岩学長によると、この日の会議は、経過報告や今後の話し合いの進め方な
どを決めた後、両大学の学部構成について意見を交わした。「統合に向けた課
題の整理や、新しい大学の理念づくりが必要になるとの認識で一致した」とい
う。
統合のメリットについて、兵藤学長は「現状では、埼玉大でいえば医学部な
ど、それぞれ総合大学としてカバーできていない領域がある。二大学が力を合
わせれば名実が備えられ、大学間競争が厳しくなる中でパワーアップできる」
とした。
地域との関係でも「埼玉大学はさいたま市にあるため、県北部や西部への貢
献度が低かったが、(県北部と県境を接する)群馬大と統合すれば全県に貢献
できる態勢が取れる」とした。
赤岩学長は「埼玉大には教養や理、経済学部があるのが魅力。群馬大は実学
の大学で、地域の経済など社会科学系の相談に応じられないこともあった」と
話した。統合の時期について、赤岩学長は「早くても平成十六年(二〇〇四年)
秋より前にはならない」とした。次のステップとなる協議会の設置も時期は決
めていないとした。
両大学が持ち、文部科学省が再編を強く打ち出している教育学部の扱いにつ
いて赤岩学長は、「両方の大学に同じものを残すわけにはいかない」と話し、
今後教員養成課程をどちらかのキャンパスに統合する必要性を示唆した。
新しい大学の名称については、赤岩学長は「ノー・アイデア」。兵藤学長は
「さいたま市の名称を決める委員会の座長もやったが、名前は難しい。最後の
段階にならないと、いいアイデアも出ないのでは」と答えた。